“脂粉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しふん96.3%
おしろい3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ツインガレラの顔は脂粉しふんに荒らされてゐる。しかしその皮膚ひふの下には薄氷うすらひの下の水のやうに何かがまだかすかにほのめいてゐる。」
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
濡羽ぬればのような島田に、こってりと白粉の濃い襟足を見ると、ゾッとして、あこがれている脂粉しふんの里に、魂が飛び、心がもだえてきました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
飲むまいとするほど、執拗しつようにからまれるので、庄次郎も、赤くなって、せまい湯屋の裏だの脂粉おしろいの香のもれる窓先だのを
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)