“おしろい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
白粉95.2%
御白粉1.1%
鉛粉0.7%
粉面0.5%
紅粉0.5%
花粉0.2%
白粧0.2%
白紛0.2%
粉0.2%
粉白0.2%
紫茉莉0.2%
脂粉0.2%
鉛白0.2%
鉛華0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血だらけ、白粉(おしろい)だらけ、手足、顔だらけ。刺戟の強い色を競った、夥多(あまた)の看板の中にも、そのくらい目を引いたのは無かったと思う。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丸で女(をんな)が御白粉(おしろい)を付(つ)ける時の手付(てつき)と一般であつた。実際彼は必要があれば、御白粉(おしろい)さへ付(つ)けかねぬ程に、肉体に誇(ほこり)を置く人である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
鉛粉(おしろい)真白(まつしろ)けで丸(まる)ふたつ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
細流(こながれ)ある所にいたれば紅唇(べに)粉面(おしろい)の哥妓(げいしや)紅裩(あかきゆもじ)を褰(かゝげ)て渉(わた)る、花姿(くわし)柳腰(りうえう)の美人等(びじんら)わらじをはいて水をわたるなど余(よ)が江戸の目には最(いと)珍(めづ)らしく興(きやう)あり。酔客(すゐかく)ぢんくをうたへば酔妓(すゐぎ)歩々(あるきながら)躍(をど)る。
葉子は紅(べに)のまじった紅粉(おしろい)をほとんど使わずに化粧をした。顎(あご)の両側と目のまわりとの紅粉をわざと薄くふき取った。枕(まくら)を入れずに前髪を取って、束髪(そくはつ)の髷(まげ)を思いきり下げて結ってみた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
花粉(おしろい)や花簪児(かんざし)を売っている化粧品店がそのちかくにあった。そこには一人の老婆がいて店頭(みせさき)に腰をかけていた。世高はそこへ入って往った。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
老婆の施十娘は、文世高からもらった銀子をしまい、午飯を喫(く)って、新しくできた花粉(おしろい)と珍しい花簪児(かんざし)を持って劉家へ往った。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その時は白粧(おしろい)をつけてゐてはいや
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
伯父の家というのは、愛宕下の薬師(やくし)の裏通りのごたごたした新道にある射的屋であった。島田髷(しまだまげ)に結って白紛(おしろい)をべったり塗って店に坐(すわ)っていたのが、宝沢の従妹に当たるお玉であった。
暴風雨に終わった一日 (新字新仮名) / 松本泰(著)
小翠はただ首を垂れて微笑しながら手で牀(こしかけ)の隅をむしりだした。夫人がいってしまうと小翠はもういたずらをはじめて、元豊の顔を脂(べに)と粉(おしろい)でくまどって鬼のようにした。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「粉白(おしろい)粉だとて、わざわざ舶来(はくらい)品を買ひなさらんと……」
少年 (新字旧仮名) / 神西清(著)
築山陰(つきやまかげ)の野路(のぢ)を写せる径(こみち)を行けば、蹈処無(ふみどころな)く地を這(は)ふ葛(くず)の乱れ生(お)ひて、草藤(くさふぢ)、金線草(みづひき)、紫茉莉(おしろい)の色々、茅萱(かや)、穂薄(ほすすき)の露滋(つゆしげ)く
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
飲むまいとするほど、執拗(しつよう)にからまれるので、庄次郎も、赤くなって、せまい湯屋の裏だの脂粉(おしろい)の香のもれる窓先だのを
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とある軒先に佇んでいる真白に鉛白(おしろい)をつけた女をふと庄吉は見た。そして一度逢った金さんの妹の事を思い出した。どうやら横顔が似てる様にも思えてきた。彼は立留って、じっと其姿を見守った。
少年の死 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
艶(つや)やかな黒髪を惜気もなくグッと引詰(ひっつ)めての束髪、薔薇(ばら)の花挿頭(はなかんざし)を揷(さ)したばかりで臙脂(べに)も甞(な)めねば鉛華(おしろい)も施(つ)けず、衣服(みなり)とても糸織の袷衣(あわせ)に友禅と紫繻子の腹合せの帯か何かでさして取繕いもせぬが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)