“褰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
から27.8%
かか22.2%
かゝ22.2%
かゝげ11.1%
まく11.1%
たく5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
餘所(よそ)の女(をんな)の子(こ)は大抵(たいてい)は綺麗(きれい)な赤(あか)い帶(おび)を締(し)めて、ぐるりと褰(から)げた衣物(きもの)の裾(すそ)は帶(おび)の結(むす)び目(め)の下(した)へ入(い)れて只管(ひたすら)に後姿(うしろすがた)を氣(き)にするのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼女(かれ)は裳(すそ)を高く褰(かか)げて、足袋跣足(たびはだし)で歩いた。何を云うにも暗黒(くらがり)で足下(あしもと)も判らぬ。剣(つるぎ)なす岩に踏み懸けては滑り墜(お)ち、攀上(よじのぼ)っては転(まろ)び落ちて、手を傷(きずつ)け、脛(はぎ)を痛めた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かしこに謙遜(へりくだ)れる聖歌の作者衣(きぬ)ひき褰(かゝ)げて亂れ舞ひつゝ恩惠(めぐみ)の器(うつは)にさきだちゐたり、この時彼は王者(わうじや)に餘りて足らざりき 六四—六六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
細流(こながれ)ある所にいたれば紅唇(べに)粉面(おしろい)の哥妓(げいしや)紅裩(あかきゆもじ)を褰(かゝげ)て渉(わた)る、花姿(くわし)柳腰(りうえう)の美人等(びじんら)わらじをはいて水をわたるなど余(よ)が江戸の目には最(いと)珍(めづ)らしく興(きやう)あり。酔客(すゐかく)ぢんくをうたへば酔妓(すゐぎ)歩々(あるきながら)躍(をど)る。
小金吾金を抛(ほうり)出すを見「持つていかなくて、己(おれ)が金だ」と云ひかけ「あゝ痛え/\、ひどい事をしやあがる」と尻を褰(まく)り撫づ。
ただこれだけの歌ですが、わるい道という所から、裾(すそ)を高々と褰(たく)って、白い足に続いた白い腹まで出して、ゆるゆると歩き廻るのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)