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ふりがな文庫
“
褰
(
から
)” の例文
餘所
(
よそ
)
の
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
は
大抵
(
たいてい
)
は
綺麗
(
きれい
)
な
赤
(
あか
)
い
帶
(
おび
)
を
締
(
し
)
めて、ぐるりと
褰
(
から
)
げた
衣物
(
きもの
)
の
裾
(
すそ
)
は
帶
(
おび
)
の
結
(
むす
)
び
目
(
め
)
の
下
(
した
)
へ
入
(
い
)
れて
只管
(
ひたすら
)
に
後姿
(
うしろすがた
)
を
氣
(
き
)
にするのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
着物の裾を
褰
(
から
)
げて浅葱の股引をはき、筒袖の絆纏に、
手甲
(
てっこう
)
をかけ、履物は草鞋をはかず草履か雪駄かをはいていた。
巷の声
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
我は裾を
褰
(
から
)
げあへず停車場まで駈けつけしは宛然として一幅の鳥羽絵、此旅竟に膝栗毛の極意を以て終れり。
かけはしの記
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
とうとう侍女達はその公主を肩に乗せ、臂を
捉
(
と
)
り、裾を
褰
(
から
)
げ、
履
(
くつ
)
を持って鞦韆の上に乗せた。
西湖主
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
コートの裾を
褰
(
から
)
げながら、ゴタ/\した
秋雨
(
あきさめ
)
の町を菊坂の方へ急いでゆく。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
白
(
しろ
)
いシヤツの
上
(
うへ
)
に
浴衣
(
ゆかた
)
を
肩
(
かた
)
まで
捲
(
ま
)
くつて、
臀
(
しり
)
を
褰
(
から
)
げて
草鞋
(
わらぢ
)
を
穿
(
はい
)
た
幾人
(
いくにん
)
が
列
(
れつ
)
から
離
(
はな
)
れたと
思
(
おも
)
つたら、
其處
(
そこ
)
らに
立
(
た
)
つて
見物
(
けんぶつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
女等
(
をんなら
)
に
向
(
むか
)
つて
海嘯
(
つなみ
)
の
如
(
ごと
)
く
襲
(
おそ
)
うた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
褰
部首:⾐
16画
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