“結”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
44.3%
むす19.1%
ゆわ17.1%
6.8%
ゆは2.9%
むすび1.8%
ゆい1.0%
いわ1.0%
0.9%
ゆひ0.7%
いは0.6%
0.3%
むすぶ0.3%
むすぼ0.3%
0.3%
ユハ0.3%
しば0.1%
0.1%
いっ0.1%
いつ0.1%
いまし0.1%
くく0.1%
0.1%
しま0.1%
0.1%
むし0.1%
むすん0.1%
ゆう0.1%
ゆっ0.1%
ゆふ0.1%
ムス0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上窄うへすぼまりになつた桶の井筒ゐづゝ、鉄の車は少し欠けてよく綱がはずれ、釣瓶つるべは一方しか無いので、釣瓶縄の一端を屋根の柱にはへてある。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
かれは、このはなしをきくと、なんとなくからだじゅうが、ぞっとしました。おんな姿すがたると、ながくろかみむすばずに、うしろにれていました。
山へ帰りゆく父 (新字新仮名) / 小川未明(著)
俊亮は、自転車に壜詰をゆわえつけて、それを押しながら家を出たが、町はずれまで来ると、次郎をいっしょにのせてペタルをふんだ。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その様子を見るとまた身体からだでも良くないと思われて、真白い顔が少し面窶おもやつれがして、櫛巻くしまきにった頭髪あたまがほっそりとして見える。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
伯父をぢさんはもうこまつてしまつて、とうさんのめておび手拭てぬぐひゆはひつけ、その手拭てぬぐひとうさんをいてくやうにしてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
幅の狭い茶色の帯をちょっきりむすびにむすんで、なけなしの髪を頸窩ぼんのくぼへ片づけてその心棒しんぼうに鉛色のかんざしを刺している。そうして襷掛たすきがけであった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「わが四ツ目ゆいの旗を先に立て、そのような忘恩の大名どもへ、後日、悔いを噛むなと、言ってやりたいのでございまする」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
驚く二人の眼の前へ、襖をあけて現われたのは、他でもないトン公であったが、頭を白布で巻いているのは、傷をいわえたからであろう。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
硝子戸ガラスどうちから外を見渡すと、霜除しもよけをした芭蕉ばしょうだの、赤いった梅もどきの枝だの、無遠慮に直立した電信柱だのがすぐ眼に着くが
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藁苞わらづとよりそろ/\と出しこししつかとゆひつけ之までかぜを引たりと僞り一ト夜も湯には入らざるのみか夜もろく/\に目眠まどろまず心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
といつて、長い竹竿に五尺ばかりの青大将のによろ/\したのをいはへつけて、相手の鼻先でつてみせた。
八六かはらで独自ひとり浅茅あさぢが原に住みつることの不思議さよといふを、八七聞きしりたれば八八やがて戸を明くるに、いといたう黒くあかづきて、まみはおち入りたるやうに、八九げたる髪もにかかりて
むすぶ早玉はやたまの両所権現、各々その機に従って有縁うえんの衆生を導き、無縁の群類を救わんため七宝に飾られたる極楽の光を捨て、六道三有ろくどうさんうの煩悩のちりにまじわり給え。
追い/\都鄙とひが騒がしくなって来るので、父子の間にとかくの浮説が出来ると云うのも直談じきだんがないからである、急ぎ秀次是へ参られ候え、むすぼれぬる氷を春風の解くように
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
爾に其大神の髪を取りて、其室屋のタルキ毎にい著けて、五百引石イオビキイワを其室屋の戸に取えて、其妻須勢理毘売を負いて、其大神の生大刀イクタチ生弓矢イクユミヤまた其天詔琴アメノノリゴトを取り持たして、逃げ出でます時に
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
妻・愛人のユハひつけた守護霊の籠められた紐の緒が、ついて居る以上、此に憚る風も生じたのである。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
猿轡さるぐつわと申して口の中へ何か小さい片布きれを押込み、其の上を手拭にて堅くしばり、島田髷はガックリと横に曲り、涙が伝わって襦袢の半襟が濡れて居りまする。
広間に網をいて居た父も堪りかねたやうに「えへん。」と咳払した。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
長さが一尺ばかりだから男でもチョン髷にいって居る髪の毛は是だけのたけは有るが今時の事だから男は縮毛ならかって仕舞うからないのは幾等いくらか髪の毛自慢の心が有る奴だ男で縮れっ毛のチョン髷と云うのは無い(大)爾々そう/\縮れッ毛は殊に散髪にもって来いだから縮れッ毛なら必ず剪て仕舞う本統に君の目は凄いネ(谷)爾すれば是は
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
代助の右隣みぎどなりには自分と同年輩の男が丸髷にいつた美くしい細君を連れててゐた。代助は其細君の横顔を見て、自分の近付ちかづきのある芸者によく似てゐると思つた。左隣ひだりどなりには男づれ四人許よつたりばかりゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すぐに女子は猿轡といましめの縄とを解きすてられた。御嶽冠者はつくづくと女子の様子を見守ったが、武者之助の方へ眼をやって
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「無」になる為めには勿論生死を出ていなくてはならぬ。何時いつでも死んでもいい腹は一番にくくっておかねばならぬ物である。武蔵に見出された時の都甲太兵衛が、細川公の前で武蔵から
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
御覽ごらんなさい、眞紅まつかおびめてむすめますよ。』
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
大たぶさにり上げ、あかぐろい、酒やけのした顔で、長身の——清水狂太郎なのだ。
口笛を吹く武士 (新字新仮名) / 林不忘(著)
各〻又我が火焚き塲の傍にあつまり座して且つだんじ且つくらひ、けば即ち横臥わうぐわして漁獵の夢抔をむしびしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
すなはち意外の辺において意外の聯絡を発見し以て久しくむすんで解けざりし疑問を氷釈すること尠きにあらず。海外の大勢我国に及ぼす影響は如何。隣国の変乱痛痒相関すること如何。
史論の流行 (新字旧仮名) / 津田左右吉(著)
ちまきゆう片手にはさむ額髪ひたいがみ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あの親父が此の間ひげを剃りましたよ白髪交りの胡麻塩頭をゆって新しい半纏を引掛ひっかけて坐って居ますが大きに様子がくなって病人らしく無く成ったが、ねえさんも襦袢に新しい襟を掛けたぜ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ちまきゆふ片手にはさむ額髪
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
うた此方こつちのお手のものだ——世人セジンマジハリヲムスブニ黄金ヲモチフ——」
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)