“額髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:額髮
読み方割合
ひたいがみ70.6%
ひたひがみ17.6%
ぬかがみ11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と言いながら、額髪ひたいがみを手で払ってやり、あわれんだ表情で夫人の顔を源氏がながめている様子などは、絵にきたいほど美しい夫婦と見えた。
源氏物語:20 朝顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
文久二年に鹿太は十五歳で元服して、額髪ひたひがみり落した。骨組のたくましい、大柄な子が、大綰総おほたぶさに結つたので天晴あつぱれ大人おとなのやうに見えた。通称四郎左衛門、名告なのり正義まさよしとなつた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
額髪ぬかがみの幼な女童めわらは、そのごとく今も囲むに、早や老いてふふむものなし。子をなして幾人いくたりの親、死なしめてあとのこる妻、かしましと世にいふきはか、さて寄りて我にかくいふ。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)