“名告”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なの83.7%
なのり11.6%
なのつ3.5%
ナノ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これまで私に従学したいと云って名告なのり出た人に、F君のような造詣のあったことはかつて無い。この側から見れば、F君は奇蹟である。
二人の友 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
相手の水司又市は今はような身の上か知れんが、何でも腕の優れた奴だに依って、決して一人で名告なのり掛ける事は成らぬぞ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お位の宜い方々や御身分のある奧樣がたとの御交際おつきあひもして、兎も角も原田の妻と名告なのつて通るには氣骨の折れる事もあらう、女子をんなどもの使ひやう出入りの者の行渡り
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
託宣の一分流として「名告ナノり」が出た。即、相手の精霊に物を言はせる。草木が、物を言はない時代が続いたが、遠い処から来た神の力で、物を言ふ様になつた。
万葉集の解題 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)