“名代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なだい56.6%
みょうだい33.6%
ナシロ3.5%
みやうだい2.8%
なしろ2.1%
なでえ0.7%
めうだい0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、蔵前を通る、あの名代なだいの大煙突から、黒い山のように吹出す煙が、渦巻きかかって電車に崩るるか、と思うまですさまじく暗くなった。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なにしろ光国が肝腎の物語りをしないで、喜猿の鷲沼太郎とかいうのが名代みょうだいを勤めるという始末ですから、まじめに見てはいられません
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
子代コシロも、名代ナシロもない、おれにせられてしまつたのだ。さうだ。其に違ひない。この物足らぬ、大きな穴のあいた氣持ちは、其で、するのだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
をかしいなと思つたけれどちつとは己惚うぬぼれもあるわね。まあ名代みやうだいへ坐り込んだ。すると女がやつて来て、ありもしない愛嬌を云つてるだらう。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
子代こしろも、名代なしろもないおれにせられてしまつたのだ。さうだ。其に違ひない。この物足らない、大きな穴のあいた気持ちは、其でするのだ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
荷足の仙太と云やア随分名代なでえの無鉄……ナニ誠にそのきつい人だと云って誰でもおめえさんは知ってやす、いつか五十軒で喧嘩の時に、お前さんが仰向あおのけに寝て
たら吃驚びつくりでござりませういろくろたか不動ふどうさまの名代めうだいといふ、では心意氣こゝろいきかとはれて、此樣こんみせ身上しんしやうはたくほどのひとひといばかり取得とりえとては皆無かいむでござんす
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)