“身上”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しんしやう39.5%
しんしょう37.1%
しんじょう8.1%
みのうえ4.4%
みのうへ2.8%
しんじやう2.4%
みじょう2.0%
しんしょ1.2%
しんしよ0.8%
みあが0.8%
(他:2)0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“身上”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸25.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.4%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
私は伯父殺しに違ひありませんが、あの伯父といふ人はお北さん姉妹にどんな仕打をしたか、これだけの身上しんしやうを拵へるのに
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「何? あの一代に江戸で何番といふ身上しんしやうを拵へた、翁屋の主人が殺された上に日本橋にさらされたといふのか」
家を堅くしたと言われる祖父が先代から身上しんしょうを受取る時には、銭箱に百文と、米蔵に二俵のたくわえしか無かった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その償いの一端にさえ、あらゆる身上しんしょうけむにして、なお足りないくらいで、焼あとには灰らしい灰も残らなかった。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
われ等、身上しんじょうの事、岩間六兵衛を以て、御尋につき、口上にては、申し分けがたく候間、書付て御目に懸け候。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは一茶らしい主観があっていい。皮肉にも、慈悲にも、同様に取れるところが一茶の身上しんじょうである。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
誰に逢っても昔の身上みのうえを知られる気配きづかいもあるまいと多寡たかくくって、彼は平気で町中まちなかを歩いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あなたの現在げんざいのお身上みのうえもおさっいたしますが、すこしはわたくしうえさっしてくださいませ。
惜福は自己一身にかゝることで、聊か消極的の傾があるが、分福は他人の身上みのうへにもかゝることで、おのづから積極的の觀がある。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『然うでしたか!』と、吉野はただ何か言はうとしたが、立入つた身上みのうへの話と気が付いて、それなり止めた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いませたる傘屋かさや先代せんだいふとぱらのおまつとて一代いちだい身上しんじやうをあげたる
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
苧環をだまき成人おとなびてゐないのが身上しんじやうの女學生、短い袴、ほそあし、燕の羽根はねのやうに動くうで
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
が、それもそのはず、あとで身上みじょうを聞くと、芸人だと言う。芸人も芸人、娘手品むすめてじな、と云うのであった。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
村方で困る百姓があれば、自分も困る身上みじょうでございますが、惜し気もなく恵むというごく義堅い気質でございまして
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そうだといって、しかし。……真逆まさかしかしチョコが、自分でこれ身上しんしょをなげ出してかゝるんじゃァ……?」
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
——わしはな、なあ婿さんや、裸一貫で今の身上しんしょをきずき上げた男だが、それにはまあ、色んな手を使ったものさ。
「まア昔しの關所の輕いやつやなア。……あゝア身上しんしよの無いもんは氣樂でよいわい。」と、數之介は皮肉な笑ひ方をした。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「あそこの家ぢや、足の裏にあざのある赤ん坊が生れたさうだ。おめでたいことぢやないかね。今にいい身上しんしよになるに違ひない。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
しからばあまねく情知りの太夫と名をあらわさんがために身上みあがりしての間夫狂まぶぐるいとや、さもあらば親方もり手も商い事の方便と合点して、あながちに間夫をせき客の吟味はせまじき事なるに
お前さんに誘い出されて向島うわてくんだりへ往ってさ、二晩や三晩うちを明けた事も有ります、それもいけど、あんな人のだからお前さんと遊ぶにも、お前さんだって有り余る身代じゃアなし、身上みあがりをしたり
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そのかぞへざりし奇遇とゆめみざりし差別しやべつとは、咄々とつとつ、相携へて二人の身上しんじようせまれるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
世の中はかねが有つたから、それで可い訳のものぢやありませんよ。まして非道をしてこしらへたかね、そんなかねが何のたのみになるものですか、必ず悪銭身に附かずです。無理に仕上げた身上しんじようは一代持たずに滅びます。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
散々さんざん苦労くろうばかりかけて、んのむくゆるところもなく、わか身上みそらで、先立さきだってこちらへ引越ひきこしてしまった親不孝おやふこうつみ、こればかりはまったられるようなおもいがするのでした。