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身上
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みのうへ
ふりがな文庫
“
身上
(
みのうへ
)” の例文
惜福は自己一身にかゝることで、聊か消極的の傾があるが、分福は他人の
身上
(
みのうへ
)
にもかゝることで、おのづから積極的の觀がある。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
諸手
(
もろて
)
をば
縛
(
いまし
)
められたり。我
身上
(
みのうへ
)
は今や
獵夫
(
さつを
)
に獲られたる獸にも劣れり。されど憂に心
昧
(
くら
)
みたる上なれば、苦しとも思はでせくゞまり居たり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さなきだに
寝難
(
いねがた
)
かりし貫一は、益す気の澄み、心の
冱
(
さ
)
え行くに任せて、又
徒
(
いたづら
)
にとやかくと、彼等の
身上
(
みのうへ
)
を
推測
(
おしはか
)
り推測り
思回
(
おもひめぐ
)
らすの外はあらず。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『然うでしたか!』と、吉野はただ何か言はうとしたが、立入つた
身上
(
みのうへ
)
の話と気が付いて、それなり止めた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私はまだその頃お信さんが何者であるか、その
身上
(
みのうへ
)
のことなど何一つ知つてゐなかつた。伯父の養ひ子だといふことはもとより、名前も知つてゐなかつたのだ。
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
▼ もっと見る
とお房は、おふくろに
打付
(
ぶツつ
)
けるやうにいふ。それからまたおふくろの
身上
(
みのうへ
)
話が始まツて、其の前身は
藝者
(
げいしや
)
であツたことが解ツた。身上話が濟むと貧乏話と來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「
婆
(
ばあ
)
や、一飛びだ——何せよ、場所が場所だからナ、僕ア心配で堪まらぬのだ、大洞の伯父だの伯母だのツて、婆や、人間の
面
(
つら
)
してる畜生なんだ、姉さんの
身上
(
みのうへ
)
に万一のことでもあつて御覧、
何
(
ど
)
の顔して人に逢はれるか」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
“身上”の意味
《名詞1》
身の上。
身分。
財産。
《名詞2》
身体の表面。
取り柄。
身の上。
(出典:Wiktionary)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“身上”で始まる語句
身上噺
身上話
身上持
身上談
身上骨
身上判断