“全”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
まった24.7%
まる21.7%
まつた21.4%
まっと12.5%
また5.8%
すべ4.4%
まつ1.7%
1.4%
あら0.7%
0.7%
(他:15)5.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“全”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸16.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
希臘ギリシャ印度の古い哲学より欧洲近世の科学に到るまで、総て要するに男子が自らまったかろうとする努力の表現である。
私の貞操観 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
まったくもう車の中ではあの黒服くろふく丈高たけたかい青年もだれもみんなやさしいゆめを見ているのでした。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「一体あなた方は」彼は不足そうに云った。「私を逃がしたり、捕えたり、まるで私を玩具おもちゃになさるじゃありませんか」
琥珀のパイプ (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
やがてストーン氏は静かに両眼を見開いたが、その青いの中には今までとまるで違った容易ならぬ光りが満ちていた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
平凡な講座だから男の聴衆はまつたく無いが、五六人のをんな大学生が何時いつでも𤍠心に筆記をして居るのを見受ける。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
とう/\二ダースのかん板を無駄むたにしたが、影像えいぞうまつた膜面まくめんあらはれて來なかつた。
ただ神を讃美するために、自分の職責をまっとうするために、珠玉にも比ぶべきカンタータを、毎週一曲ずつ作り捨てたのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
吾党の男女は、独立自尊の主義を以て修身処世の要領とし、之を服膺ふくようして、人たるの本分をまっとうすきものなり。
修身要領 (新字旧仮名) / 福沢諭吉慶應義塾(著)
あふのきて地に臥せる民あり、またく身を縮めて坐せるあり、またたえず歩めるありき 二二—二四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ここのやとかげまたく無し消し棄てにふたたびとけずいねにたるらし
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
同時に、吉田機関手がこれまでの自分にしてくれたすべてのことが、洪水のように彼女の胸を目蒐めがけて押し寄せて来た。
機関車 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
北國の雪解の時分と來たら、すべて眼に入るものに、まるで永年牢屋にぶち込まれた囚人が、急に放たれて自由の體となツたといふ趣が見える。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『イヤまつたく貴君あなたの物で御座ございます、けれども何卒どうまげわたくしたまはりたう御座ございます』
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
同じ牛でもどうも、五くらゐいたといふ事を聞きましたがまつたくでございますか。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
もう、家に火をつけてる焼けにするとおどかされたって、議員などになる意志は毛頭なかった。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
父の様子にはるで、「そんなにおれのことが気になるならお前の口で話をまとめてみるがいいじゃないか。どうだ」と姉を窺っているようなところがみえる。
(新字新仮名) / 矢田津世子(著)
それも同じ言葉の繰り返しだけでは不充分だった、彼女は華岡医師に色々な質問をしてあらゆる方面から入り込もうとする死の予感を防ごうとした。
勝ずば (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あらゆる新流行に対して、その深い原理性を丹念に研究しなくとも直截ちょくせつに感覚からしての適応性優秀性を意識出来でき敏感びんかんさを目立って発達させて来た。
だが、段々部屋中を華やかに照らしだす日の光を眺めるとカテリイヌも、リサの送る娘も、ベッシェール夫人もべて、そんな事はどうでもよくなって来た。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
眼のさきのべてをふさぎ、生きる希望を根こそぎさらい去るたった二百円の決定的な力、夢の中にまで二百円に首をしめられ、うなされ、まだ二十七の青春のあらゆる情熱が漂白されて、現実にすでに暗黒の曠野の上を茫々ぼうぼうと歩くだけではないか。
白痴 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
此樣なことといふものは、妙にはやく夫から夫へとパツとするものだ、それと聞いて、此の解剖を見るクラスの生徒のすべては、何んといふことは無く若い血を躍らせた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
甚だよくない言いかただが、男地獄買いという嫌な字と、貴婦人醜行というぬぐえないいとわしい字があるが、それは、他のことで、その時代を書く時に、そんな嫌な言葉を生んだ風潮を弁明して、すべての女性に負わせられた恥辱をそそごう。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
彼はおおい軽蔑けいべつせる調子で「何、猫だ? 猫が聞いてあきれらあ。ぜんてえどこに住んでるんだ」随分傍若無人ぼうじゃくぶじんである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しからば永久の父なる神も何の役に立とう! 司教さん、エホバの仮説には私はもうあきあきする。そういう仮説はただ、がらんどうのやせこけた人間を作るに役立つばかりだ。予をわずらわすこの大なるぜんたおせ、予を安静ならしむるかのなるかな、である。
想像力を待って、始めて、まったき人性にもとらざる好処置が、知慧ちえ分別の純作用以外にきてくる場合があろうなどとは法科の教室で、どの先生からも聞いた事がない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうでしょう、それなら貴様は人の意表に出た原因のために、ふとした原因のために、非常なる悲惨がやゝもすれば、人の頭上に落ちてくるという事実をしたたむるのです、僕の身の上のごとき、まったくそれなので、ほとんど信ずからざるあやしい運命が僕をもてあそんでるのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
暫くして判事は別室に入来り目科が撥摘かいつまみて云う報告を聞き「成る程夫は面白いがう藻西太郎が白状して仕舞たよ、すっかり白状したから外に何の様な疑いが有ても自然に消滅する訳だ」と云い取上る景色も無きを猶も目科が喋々くしゃ/\説立ときたてて漸くの事に「しからば」との変事へんじを得
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
そうで無くてさえ、文学には有頂天だったのだから、佐々木にしてはうまいものだと言う今村先生のおほめを、自分でちゃっかり佐々木はうまいものだ! にしてしまって、下手へたの横好きという俗諺ぞくげんの通りに、私は到頭、文章家として立とうと決心したのであった。
兼て不快の底意これあり候とも、働の節互に助け合い急を見継ぎ、勝利のまったきところをもっぱらに相働べきこと。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
彼の細君に対する基調は、まったくその解決一つでちゃんと定められなければならなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし上宮太子の、憂悩のあまり祈念されたところは、後代において必ずしもまっとううされたとはいえない。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
まつたく摸写のものならん。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
まツたくのところあし歩行あるけますのではございません
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あなやとおもふとさらに、もとのかほも、むねも、ちゝも、手足てあしまツた姿すがたとなつて、いつしづみつ、ぱツときざまれ、あツとまたあらはれる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「その星は何処どこにある?」「どの様な性質だ?」「何事の前兆か?」等問い合わせが続々とヒマラヤ山頂の天文台へ全世界から集まって、係員はみなで電信の中に埋められる様なありさまであった。
暗黒星 (新字新仮名) / シモン・ニューコム(著)
ひよりぞと 思ひて出づれば、風さむし。マタく好き日は、日にも得がたし
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)