“完全”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんぜん43.6%
くわんぜん41.0%
すっか2.6%
なさ2.6%
まったき2.6%
まつた2.6%
まつたき2.6%
コンプリート2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このみつつのかたちうたを、のちには、片歌かたうたといつてゐます。これは、うた半分はんぶんといふことでなく、完全かんぜんでないうたといふことであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
といふのが、幻花子げんくわしが、小魔石斧せうませきふや、完全くわんぜんちか土器どきなどをしたので、余等よら發掘熱はつくつねつがそろ/\高度かうどたつしかけたからである。
私は五月蝿うるさく思い乍らも何うすることも出来ませんので黙って絵筆ふでばかりを動かしている中に、どうやら斯うやら其風景画は完全すっかり出来上って了いました。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
折角築きあげられたものの形を完全なさないではないか、わたしの理想からいえば、貞奴の身体が晩年にだけせめて楽をしようとするのに同情しながらも、それを許したくなく思った。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
これからそなたも早速さっそくこの精神統一せいしんとういつ修行しゅぎょうにかからねばならぬが、もちろん最初さいしょから完全まったきのぞむのは無理むりで、したがって程度ていど過失あやまち見逃みのがしもするが
第七の輪これに續いて上方うへにあり、今やいたくひろがりたれば、ユーノの使者つかひ完全まつたしともこれをるゝに足らざるなるべし 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
たとひこの詛ひの民まこと完全まつたきにいたるをえずとも、その後は前よりこれにちかゝらむ 一〇九—一一一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それをこの寡婦に見いだして、「まことに! 汝らに告ぐ」と、弟子たちに示し給うたのです。緊張した大論戦の教訓は、物静かな寡婦の登場によって完全コンプリートとなりました。