“達”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たっ20.0%
18.6%
たち16.4%
たつ15.7%
とど10.4%
とゞ5.4%
だち3.9%
いた1.1%
たっし1.1%
さと0.7%
たし0.7%
たつし0.7%
0.7%
とおる0.4%
いたる0.4%
たあ0.4%
たが0.4%
たっす0.4%
だつて0.4%
だて0.4%
0.4%
つらな0.4%
0.4%
もと0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ペスでない、きっとほかのいぬだよ。まさちゃんは、なにをたのかわかりゃしない。」と、いちばんうえたっちゃんが、いいますと
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
お絹の家の本家で、お絹たちの母の従姉いとこにあたる女であったが、ほかに身寄りがないので、お京のところで何かの用をしていた。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
この春高等小学校を卒業してからお幸は母が少しばかりの田畑を作ることゝ手仕事で自分たちを養つて居るのを心苦しく思ひまして
月夜 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
といふのが、幻花子げんくわしが、小魔石斧せうませきふや、完全くわんぜんちか土器どきなどをしたので、余等よら發掘熱はつくつねつがそろ/\高度かうどたつしかけたからである。
その男がエナ大学に着いて、暫くすると肝腎のヘツケル教授から手紙がカアネギイのところにとどいた。鋼鉄王は急いで封を切つた。
この人は自宅うちに居る折は、座敷に胡座あぐらをかいたまゝ、すぐ手をのばしたらとゞきさうな巻煙草一つ、自分からは手にとらうとしなかつた。
ある冬の事、この老爺おやじというのが、元来はなし上手なので、近所の子供だちが夜になると必ず皆寄って来て、老爺おやじはなしをせがむのが例であったが
千ヶ寺詣 (新字新仮名) / 北村四海(著)
濶歩かっぽ埋葬地の間をよぎりて、ふと立停たちどまると見えけるが、つかつかと歩をうつして、謙三郎の墓にいたり、足をあげてハタと蹴り、カッパとつばをはきかけたる
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吟味の前月までに組々の支配頭へ願書を出しておくと、当日五ツ半(午前九時)までに聖堂に出頭せよというたっしがある。
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一にいはく、やはらぎを以て貴しとし、さかふこと無きをむねと為せ。人皆たむら有り、またさとれる者少し。これを以て、或は君父きみかぞしたがはずして隣里さととなりたがふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
たし屋敷方やしきがた普請ふしんばかりにても二千兩まうけありしとなりしかれども彼の加賀屋長兵衞かがやちやうべゑより借請かりうけし二百兩の事はちう八が算盤そろばん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しもに「翌廿三日出勤番入仕候」と書き足してある。今届と云ふ代に、当時たつしと云つたものと見える。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
おばこ此のぢよめえね(このごろ見えぬの意)風でも引いたかやと案じられ、コバエテ/\、風も引かねど親んちやんびしぐで(東北方面には濁音が多い)籠の鳥、コバエテ/\。
春雪の出羽路の三日 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
原敬も同郷の先輩であるし、そのオイの原とおるは、盛岡中学で、おれ、きさま、の仲である。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
わたくしは小野節さんの口から親く関五郎の藤陰なることを聞いた。節はかみに引いた復に代る書を受けた泉蔵いたるの裔で、継嗣順序より云へば其孫に当る人である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
三月三日のお雛様にはたあちゃんが女主人でうちの太郎まで御招待です。本間さんの一家がこの節は戸塚ですから子供の日で私は大いにたのしみです。この間は健造に将棋を一寸おそわりました。
唐は手に取つて視ると、大きさから、重さから、骨質から、釉色いうしよくの工合から、全く吾が家のものと寸分たがはなかつた。
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
やがてロイドレ街にたっすれば町の入口に馬車を待せ、幾度か彼の嚊煙草にてしいて顔色を落着けつゝ、二十三番と記したる館を尋ねて
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
だつての議決の時には私の親しい友達ばかり、例へば漁夫の八郎丸、馬蹄鍛冶屋の大二郎、麦畑の小作人である誰々、その他十余名で、酒屋の亭主とか、ハツピー・フリガンや、または地主の長男
馬上の春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
下谷一番だてしゃでござる。二両で帯買うて
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わらかしやがらあ。あたらしいくつ穿いたとおもつて、おつおれ他人たにんにしやがる。へん、してくんねえ。」
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ニーロのほとり冬籠ふゆごもる鳥、空にむらがつどひて後、なほも速かに飛ばんためつらなり行くことあるごとく 六四—六六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
貴重なる資源ルナビゥムを積みこむことが出来たので、新月号のスピードは予定のとおりにあがり、火星へする日も、予定日を狂わないだろうと思われた。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いつそこりや貴方あなたに御願ひ申して、手短く書いて頂きたいと思ひまして——どうして女の手紙といふものは斯う用がもとらないのでせう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
(三)ナニそれわ君の眼が如何どうかしてるのだ。
三角と四角 (その他) / 巌谷小波(著)
口子の臣は、その時、青摺衣アヲズリゴロモを著て、紅の上紐ウハヒモをひらつかせて居た。紅の紐に水がいて、色がおりる。青摺りが、すつかり真赤になつた。口子臣の妹の口比売クチヒメ、皇后のお供として、この宮に居た。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)