“上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のぼ17.7%
かみ16.6%
あが16.0%
うえ14.8%
14.5%
うへ6.1%
うわ3.9%
あげ1.6%
1.4%
うは0.9%
じょう0.9%
たてまつ0.9%
0.6%
0.5%
ウヘ0.4%
カミ0.4%
ノボ0.3%
じやう0.2%
あぐ0.2%
ウハ0.2%
ほとり0.2%
0.2%
のぼり0.2%
0.2%
0.1%
たてま0.1%
アガ0.1%
あがっ0.1%
あがり0.1%
ウエ0.1%
のぼつ0.0%
0.0%
あがん0.0%
うゥえ0.0%
かけ0.0%
かみの0.0%
かむ0.0%
かゝ0.0%
くわ0.0%
こえ0.0%
0.0%
しょう0.0%
そら0.0%
0.0%
たてまつり0.0%
たふと0.0%
のっ0.0%
のば0.0%
ぶえ0.0%
もと0.0%
よき0.0%
0.0%
0.0%
ジャウ0.0%
ホト0.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はなまったこちょうはやぶれたはねをかすかにうごかして、いまにも太陽たいようのぼるのをっているのでした。
二つの運命 (新字新仮名) / 小川未明(著)
魚は言うほどもないフクコであったが、秋下あきくだりのことであるし、育ちの好いのであったから、二人の膳にのぼすに十分足りるものであった。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
日本の人民は、久しい絶対主義と封建性とで、おかみ、役所、役人、何でも官僚的な権力に対して、殆ど独立人としての判断さえ示さない習慣がある。
目をあいて見る (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
こういうことは、屋敷の方で何かのぼろを出さない限り、かみでは知らぬ振りをしているのが其の当時の習いでしたから、すべてが無事に済みました。
えゝはじたくを出まして、それから霊南坂れいなんざかあがつて麻布あざぶへ出ました、麻布あざぶから高輪たかなわへ出まして
年始まはり (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
横に公園へあがる坂は、見透みとおしに成つて居たから、涼傘ひがさのまゝスツと鳥居から抜けると、紫玉の姿は色のまゝ鳥居の柱に映つて通る。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しゃしんやさんは、しょうちゃんを すべりだいの うえへ かけさせ、おねえさんに ランドセルを しょわせて、したへ たたせました。
しゃしんやさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのさい小櫻姫こざくらひめがいかなる行動こうどうたかは、歴史れきし口碑こうひうえではあまりあきららかでないが
そこでいちばんおしまいに、中でもふんべつのありそうなあたまの白いねずみががりました。そしてちついた調子ちょうしで、
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
二人ふたりはなごえみみはいったとみえて、おとうさんも、おかあさんも、二かいがってこられました。
火事 (新字新仮名) / 小川未明(著)
うへつて、雨戸あまど引合ひきあはせのうへはうを、ガタ/\うごかしてたが、きさうにもない。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いはうへたつてジツとしてるとさびしいこと、しづかなこと、深谷しんこくせまつてる。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
もう、これで、しつれいいたします。私はいま、とっても面白い小説を書きかけているので、なかばうわの空で、対談していました。おゆるし下さい。
「晩年」に就いて (新字新仮名) / 太宰治(著)
お越の声は激情にうわずります。きれいな方の半面はカッと血に燃えて、どんな犠牲でも忍びそうな、この女の馬鹿正直さが、人を圧倒するのでした。
乙姫様おとひめさま思召おぼしめしでかりそめにつくあげげられるひとつ理想りそう世界せかいらしくおもわれますのに
もはやこらえられんで二郎は泣出そうとした時に、先刻さっきのみすぼらしい乞食が現われて、私がおうちつれて行ってあげましょう。
迷い路 (新字新仮名) / 小川未明(著)
奥山おくやま真木まき板戸いたどおとはやいもがあたりのしも宿ぬ 〔巻十一・二六一六〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
谷からに生えのぼって居る萱原かやはらは、一様に上へ上へとり昇るように、葉裏を返してき上げられた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
門を出る頃には、もう弟子の誰彼に追ひつかれて、うはぱりは滅茶々々にたくられ、若者の手には片袖一つしか残つてゐなかつた。
「何か使走りの男が、手紙のやうなものを持つて來たやうですが、それを見ると急にソワソワして、私の言葉もうはそらに飛出してしまひました」
「こんどはお叱り頂かないように材料のほうも充分に吟味致しましてございますが、へえ……黒檀もここいらへんになりますとじょうの上でございます」
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
「君子は義をもってじょうとす。君子くんし勇ありて義なければらんす。小人しょうじん勇ありて義なければとうをなす」と。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
彼れが時まつりごとの得失を指し、表をたてまつりて、僧の玄昉げんばうとともに除かんとせし吉備真備きびのまきびの創建なりといふ。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
これをたてまつったものは用人ようにん加藤清兵衛せいべえ側用人そばようにん兼松伴大夫かねまつはんたゆう、目附兼松三郎である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
涙は流れ、笑はこぼれ、いのちの同じりつつて、底知れぬ淵穴ふちあな共々とも/″\落込んで了ふのである。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
『断然元子もとこを追ひ出してしづを奪つて来る。いやしくつても節操みさをがなくつてもしづの方がい』といふ感が猛然と彼の頭にぼつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
死なぬ者が、かえってっているのだ。細川家の人々は皆、足を浮かしていた。あわてて煙草盆をそこへ運んで行った日頃なじみの小坊主は、
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はら/\と花散はなちりこぼれてまへそなへししきみえだにつもれるもをかしく、したゆく子守こもりが鉢卷はちまき
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
屋敷中の人々は、ウヘ近くツカへる人たちから、垣内カキツの隅に住む奴隷ヤツコ婢奴メヤツコの末にまで、顏をカヾヤかして、此とり沙汰を迎へた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソレカラ ツギツギニ ツボミタチハ ウヘノ ハウカラ シタノ ハウヘ ヒライテ イキマシタ。
ウマヤノ ソバノ ナタネ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
蔵王山の行者が、峰の精進ショウジをすましての第一の下立オリタちが、此高湯だとすれば、麓の解禁場トシミバカミノ山に当るわけである。
山の湯雑記 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
 大名府ダイミョウフ、及ビ天下ノ人士ニ告グ 今ヤ、大宋国タイソウコクニアリテハカミ濫官ランカンクライニアリ シモ汚吏権オリケンホシイママニ、良民ヲシイタ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その晩は、更けて月がノボつた。身毒は夜ナカにふと目を醒ました。見ると、信吉法師が彼の肩を持つて、揺ぶつてゐたのである。
身毒丸 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「——右府様御諚ゴジョウニハ、中国ヘノ陣用意出来候エバ、家中ノ士馬、旌旗セイキノ有様、御覧成サレ度キ御旨オムネニ候間、早々、人数召連レラレマカノボリ候エ。……と、かようにある」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じやうの幾しよに建てられた洋人の家屋のとりどりに塗料のちがふのが車体の移ると共に見えなくなるのは活動写真の様である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
富本とみもとじやうるりにせうらうましたので、長唄ながうた出囃でばやしります。
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
そは神は人をして再び身をあぐるにふさはしからしめん爲己を與へ給ひ、たゞ自ら赦すにまさ恩惠めぐみをば現し給ひたればなり 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あまりなひととこみあぐるほどおもひにせまれど、母親はゝおや呼聲よびごゑしば/\なるをわびしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
年から謂つても、十四五—六の間、純と言へば純、だがウハついたと言へば、又少年らしくない、うは/\したところのあつた訣であらうか。
戞々たり 車上の優人 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソノ装束ハト見レバ、茜染アカネゾメノ下帯、小玉打コダマウチウハ帯ナド、幾重ニモマハシ、三尺八寸ノ朱鞘シユザヤノ刀、柄ハ一尺八寸ニ巻カセ、ベツニ二尺一寸ノ打刀モ同ジ拵ヘニテ仕立テ
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
梧堂の居る所は小西湖亭と名づけ、蘭軒の詩にも「門蹊欲転小天台、窓歛湖光三面開」と云つてあるから、不忍池のほとりであつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
季氏、閔子騫びんしけんをして費の宰たらしめんとす。閔子騫曰く。善く我が為めに辞せよ。し我を復びする者あらば、則わち吾必ずぶんほとりに在らんと。——雍也篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
谷からに生えノボつて居る萱原は、一樣に上へ/\とり昇るやうに、葉裏を返してき上げられた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
雲のたゆたう丘の
帰らぬ春 (新字旧仮名) / 森川義信(著)
暫時しばらくは小田原をだはら場末ばすゑ家立いへなみあひだのぼりにはひとくだりにはくるまはし
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
すると、段々だん/″\またやま両方りやうはうからせまつてて、かたつかへさうなせまいことになつた、ぐにのぼり
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すべてこのカムヤマトイハレ彦の天皇は、御歳おとし百三十七歳、御陵は畝傍山の北の方の白檮かしにあります。
其で思い合せられるのは、此頃ちょくちょく、からうしの間に、里から見えるこのあたりのに、光り物がしたり、時ならぬ一時颪いっときおろしの凄いうなりが、聞えたりする。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
去年の秋小学高等科を優等で卒業してから、村中の者が、その娘を叱ることばには、必ずみの家のお小夜さんを見ろというように評判がよいのである。
新万葉物語 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
所が、平吉がお目見得めみえをしてから二月ばかりするとそこのおみさんがふとした出来心から店の若い者と一しょになって着のみ着のままでかけ落ちをしてしまった。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこで公は心おほいたひらかならず、更に薩長彈劾の奏をたてまつる、さアそんな事を聞くと江戸でもじツとしては居られない。
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)
ところがその頃は筆休めに過ぎなかったお伽噺が予期以上に歓迎され、教育界からしきりに頌徳表しょうとくひょうたてまつられ、四囲の事情もまた風俗壊乱に問われがちな小説を作るを許さなくなったらしく
片破れ月が、アガつて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
片破れ月が、アガつて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
けれども亜米利加アメリカ人が往来を歩いた靴のまま颯々さっさつあがるから此方こっちも麻裏草履でその上にあがった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
果は借金のふちまり、どうしようこうしようと足掻あがもがいている内、不図した事から浮みあがって当今では些とは資本も出来、地面をも買い小金をも貸付けて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
とはわがねぼけながらの句なり。老畸人も亦たむかしの豪遊の夢をや繰り返しけむ、くさめ一つして起きあがりたれば、冷水ひやみづのんど湿るほし、眺めあかぬ玄境にいとま乞して山を降れり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
錦子は、絵の具皿の中から、白とべにとが解けあったところを、指のさきにすくいとると、かたわら絵絹えぎぬの上へ、くるりと、女の腰の輪かくを一息に丸く描いて、その次には、上の方へもっていってポチリと点を打ったあがりをおいた。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
次の日は朝九時神田、福原二君などを加へて、名護の西方小一里にあるウエチヤの古墓を見に行く。
沖縄の旅 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
所詮ショセンイカダウエンヅホツレツデアル、ヨロメキ、ヨロメキ、キミモ、ワタシモ、ソレカラ、マタ、林氏ハヤシシハゲシク一様イチヨウナガサレテルヨウダ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
すなはち撫院の船に陪乗す。船大さ十四間幅五六間。柁工たこう三十余人。一堂に坐するごとし。少も動揺をおぼえず。撃鼓唱歌して船を出す。巌竜島を経て内裏の岸につき撫院舟よりのぼつて公事あり。畢来をはりきたつて船を出す。日久島をすぐ。石上に与次兵衛といふものの碑あり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
年歴ひさしうして天満天神の祠となすのみ。時正巳なり。上村源太夫鈴木順平藤林藤吉石川五郎治及余五人舟にて宮島にいたる。海上二里間風なく波面席のごとし。午後宮島にいたる。祭事後故に市商甚盛なり。千畳敷二畳にのぼつて酒肴を喫。勝景、源貞世、近来水府長赤水ちやうせきすゐ説こと甚つまびらかなり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
の 末葉うらば
は 天をへり。
「一等おあがんなすッたと言うと、月給は」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
いィしうゥえのつんがらす、
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
かけ蒲団を刎ねた旗二郎、見ている者もないところから、敷蒲団の上へあぐらを組み、手酌でグイグイ飲み出したが、考え込まざるを得なかった。
怪しの館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
更に立石たていしで岩苔谷が入ってからは、全くの峡流となって、ここにおくの廊下(かみの廊下)の絶壁が始まるのであるが、何処をどのように流れているのか、山の上からでは到底望まれない。
黒部峡谷 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
この歌の次の、「対馬つしま下雲したぐもあらなふかむにたなびく雲を見つつ偲ばも」(巻十四・三五一六)は、男の歌らしいから、防人さきもりの歌ででもあって、前のは防人の妻ででもあろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かゝれ、主の如く磔刑はたものに。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
孔子対えて曰く、子、政を為すにんぞ殺すことを用いん、子、善を欲せばすなわち民善からん、君子の徳は風なり、小人の徳は草なり、草はこれに風をくわ(加)うるとき必ずす。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「ああ、とおしてあげる。」と、いって、まさちゃんは、材木ざいもくこえこしをかけながらヨシさんのってきた、いとはりを、自分じぶんふとくて、みじかゆびりました。
左ぎっちょの正ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
えがいた当人も自然界の局部が再現したものとは認めておらん、ただ感興のした刻下の心持ちを幾分でも伝えて、多少の生命を惝怳しょうきょうしがたきムードに与うれば大成功と心得ている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
身を全うし妻子をやすんずることをのみただ念願とする君側の佞人ねいじんばらが、この陵の一失いっしつを取上げてこれを誇大歪曲わいきょくしもってしょうの聡明をおおおうとしているのは
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
くさをつかみ、辿たどりて、次第しだいそら攀上よぢのぼる。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
盛岡へ着いてみたら、駅の周囲がすっかり焼けていて、まだ余燼よじんが白く寒空にち昇っている風景にった。
I駅の一夜 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
前にたてまつりりて、諸藩を削るをいさめたる高巍こうぎは、言用いられず、事ついに発して天下動乱に至りたるをなげき、書をたてまつりりて、臣願わくは燕に使つかいして言うところあらんと請い、許されて燕に至り、書を燕王にたてまつりりたり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
漢書に、墨家者流は蓋し清廟の守に出づ、茅屋采椽、是を以て儉を貴ぶ、三老五更を養ふ、是を以て兼愛す、選士大射す、是を以て賢をたふとぶ、宗祀嚴父す、是を以て鬼をたふとぶ、四時に順つて行ふ、是を以て命を非とす
墨子 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かたわら卓子テーブルにウイスキーのびんのっていてこっぷの飲み干したるもあり、いだままのもあり、人々はい加減に酒がわっていたのである。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
うしておつぎもいつかくちのばつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「おいきび、僕はいつも女の首ってぼのはこのぶえもなく美妙なぼのと考えるね。」
父は病苦と夜寒とに、いねてもつかれずや、コホンコホンとしはぶく声の、骨身にこたへてセツナそうなるにぞ、そのつど少女は、慌てて父が枕もとなる洗ひ洒しの布片きれを取りて父に与へ、赤きものの交りたる啖を拭はせて、またしよんぼりと坐りいぬ。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
淮南子えなんじ』に、越人蚺蛇を得てよきさかなとなせど中国人は棄て用いるなし。
「ほす」から「ほしぐ」と言ふ形が出来て、其が融合して「ほさぐ」となつたと見る。
それは神代での瓊々杵尊ににぎのみことの大和地方での御歌に、「これのハバカや、薄赤ウスホに白き、万家ヨロズヤに花咲くは、サキクに咲くらむ、寿ホキくにさくらむ、ウツし花かも、なりに、」というのがあってこの歌の中の咲くらむのさくらがその語原であろうとの事である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
またngはウまたはイの音になり(「ジャウ」「トウ」「カウ」などの語尾ウ、「ヘイ」「セイ」などの語尾イは、もとngである)、入声の語尾のpはフ、kはクまたはキになり
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
そしてその詩は「何年植向仙壇上、早晩移植到梵家、雖在人間人不識、与君名作紫陽花」(何ンノ年カ植エテ向フ仙壇ノホトリ、早晩移シ植エテ梵家ニ到ル、人間ニ在リト雖ドモ人識ラズ、君ガメニ名ヅケテ紫陽花トス)である。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)