“上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のぼ17.4%
かみ16.4%
あが15.7%
うえ15.6%
あ14.8%
うへ6.1%
うわ3.8%
あげ1.6%
へ1.3%
うは1.0%
じょう0.9%
たてまつ0.8%
の0.6%
う0.6%
ウヘ0.3%
カミ0.3%
ノボ0.3%
あぐ0.2%
じやう0.2%
ウハ0.2%
ほとり0.1%
ヘ0.1%
のぼり0.1%
え0.1%
か0.1%
たてま0.1%
アガ0.1%
あがっ0.1%
あがり0.1%
そら0.1%
ウエ0.1%
たてまつり0.0%
のぼつ0.0%
ほ0.0%
あがん0.0%
うへに0.0%
うゥえ0.0%
うウへ0.0%
かけ0.0%
かみの0.0%
かむ0.0%
かゝ0.0%
くわ0.0%
こえ0.0%
さ0.0%
しょう0.0%
た0.0%
たふと0.0%
のっ0.0%
のば0.0%
のぼっ0.0%
ぶえ0.0%
もと0.0%
よき0.0%
ア0.0%
エ0.0%
ジャウ0.0%
ホト0.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、その木(き)のいただきまで上(のぼ)れるものは、重(じゅう)ちゃんくらいのもので、ほかの子(こ)には、目(め)がまわるほど、あまりに高(たか)かったのです。
高い木とからす (新字新仮名) / 小川未明(著)
今度の下宿は、小官吏の後家さんでもあらうと思はれる四十五六の上(かみ)さんが、ゐなか者の女中相手につましくやつてゐるのであつた。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
上(あが)り端(はな)の座布団に男女連れがかけていた。入って行った石川の方に振り向いた女の容貌や服装が、きわだって垢ぬけて贅沢(ぜいたく)に見えた。
牡丹 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
そして、大空(おおぞら)からもれる春(はる)の日(ひ)の光(ひかり)を受(う)けていましたが、いつまでもひとところに、いっしょにいられる身(み)の上(うえ)ではなかったのです。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
青(あお)い、美(うつく)しい空(そら)の下(した)に、黒(くろ)い煙(けむり)の上(あ)がる、煙突(えんとつ)の幾本(いくほん)か立(た)った工場(こうじょう)がありました。その工場(こうじょう)の中(なか)では、飴(あめ)チョコを製造(せいぞう)していました。
飴チョコの天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ことしは芳之助(よしのすけ)もはや廿歳(はたち)今(いま)一兩年(いちりやうねん)經(へ)たる上(うへ)は公(おほやけ)に夫(つま)とよび妻(つま)と呼(よ)ばるゝ身(み)ぞと想(おも)へば嬉(うれ)しさに胸(むね)をどりて友達(ともだち)の嬲(なぶり)ごとも恥(はづ)かしく
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その諦めもほんの上(うわ)っ面(つら)のもので、衷心に存する不平や疑惑を拭(ぬぐ)い去る力のあるものではない。しかたがないからという諦めである。
「どうも上方流(かみがたりゅう)で余計な所に高塀(たかべい)なんか築き上(あげ)て、陰気(いんき)で困っちまいます。そのかわり二階はあります。ちょっと上(あが)って御覧なさい」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
天皇、御歳一百六十八歳(ももぢあまりむそぢやつ)、(戊寅の年の十二月に崩りたまひき。)御陵は、山(やま)の邊(べ)の道(みち)の勾(まがり)の岡(をか)の上(へ)一九にあり。
つまりさうしないと、平凡(へいぼん)に上(うは)すべりがすると思(おも)つたのでせう。だから、直譯(ちよくやく)して、道(みち)がはかどらないでと取(と)つておけばよいでせう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
自分は行(ゆき)がかり上(じょう)一応岡田に当って見る必要があった。宅(うち)へ電報を打つという三沢をちょっと待たして、ふらりと病院の門を出た。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
太祖の崩ぜるは閏(うるう)五月なり、諸王の入京(にゅうけい)を遏(とど)められて悦(よろこ)ばずして帰れるの後、六月に至って戸部侍郎(こぶじろう)卓敬(たくけい)というもの、密疏(みっそ)を上(たてまつ)る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
自らもいたずらに卑下していた特殊部落の地位を上(の)ぼせて、一般世間と水平ならしめたならばそれでよいとするまでのものです。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
『知らぬ顔していればよいのです。それを環ごとき若輩者が、要(い)らざる出洒張(でしゃば)りをしたればこそ、恥の上(う)わ塗りをしでかしたのだ』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
マダ ヒノ デナイ ウチカラ ヲトコハ ハタケノ マンナカノ ヲカノ 上(ウヘ)ニ ノボツテ、ラツパヲ フクノデ アリマシタ。
ヒロツタ ラツパ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
梁山泊ノ義士 宋江(ソウコウ)。 大名府(ダイミョウフ)、及ビ天下ノ人士ニ告グ 今ヤ、大宋国(タイソウコク)ニアリテハ上(カミ)ハ濫官(ランカン)、位(クライ)ニアリ 下(シモ)ハ汚吏権(オリケン)ヲ恣(ホシイママ)ニ、良民ヲ虐(シイタ)グ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その晩は、更けて月が上(ノボ)つた。身毒は夜中(ナカ)にふと目を醒ました。見ると、信吉法師が彼の肩を持つて、揺ぶつてゐたのである。
身毒丸 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そは神は人をして再び身を上(あぐ)るに適(ふさは)しからしめん爲己を與へ給ひ、たゞ自ら赦すに優(まさ)る恩惠(めぐみ)をば現し給ひたればなり 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
勿論(もちろん)飛騨越(ひだごゑ)と銘(めい)を打(う)つた日(ひ)には、七里(り)に一軒(けん)十里(り)に五軒(けん)といふ相場(さうば)、其処(そこ)で粟(あは)の飯(めし)にありつけば都合(つがふ)も上(じやう)の方(はう)といふことになつて居(を)ります。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
横佩墻内(ヨコハキカキツ)に住む限りの者は、男も、女も、上(ウハ)の空になつて、洛中洛外を馳せ求めた。さうした奔(ハシ)り人(ビト)の多く見出される場處と言ふ場處は、殘りなく搜された。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
梧堂の居る所は小西湖亭と名づけ、蘭軒の詩にも「門蹊欲転小天台、窓歛湖光三面開」と云つてあるから、不忍池の上(ほとり)であつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
谷から峰(ヲ)の上(ヘ)に生え上(ノボ)つて居る萱原は、一様に上へ/\と糶(セ)り昇るやうに、葉裏を返して扱(コ)き上げられた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
三番の上(のぼり)汽車で旦那様は御帰になりました。御茶を召上りながら長野の雪の御話、いつになく奥様も打解けて御側に居(いら)っしゃるのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
カムヌナカハミミの命は、天下をお治めになりました。すべてこのカムヤマトイハレ彦の天皇は、御歳(おとし)百三十七歳、御陵は畝傍山の北の方の白檮(かし)の尾(お)の上(え)にあります。
去年の秋小学高等科を優等で卒業してから、村中の者が、その娘を叱る詞(ことば)には、必ず上(か)みの家のお小夜さんを見ろというように評判がよいのである。
新万葉物語 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
教育界から頻(しき)りに頌徳表(しょうとくひょう)を上(たてま)つられ、四囲の事情もまた風俗壊乱に問われがちな小説を作るを許さなくなったらしく、次第に小説よりはお伽噺に傾いて
片破れ月が、上(アガ)つて來た。其が却て、あるいてゐる道の邊(ホトリ)の凄さを照し出した。其でも、星明りで辿つて居るよりは、よるべを覺えて、足が先へ/\と出た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
木村の家来に島安太郎(しまやすたろう)と云う用人(ようにん)がある、ソレが海岸まで迎いに来て、私が一番先に陸に上(あがっ)てその島に遇(あ)うた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
老畸人も亦たむかしの豪遊の夢をや繰り返しけむ、くさめ一つして起き上(あがり)たれば、冷水(ひやみづ)に喉(のんど)を湿(う)るほし、眺めあかぬ玄境にいとま乞して山を降れり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
寒風に吹晒(ふきさら)され髮(かみ)まで氷りて針金(はりがね)の如くなれば進退(しんたい)茲(こゝ)に極まりて兎にも角にも此處で相果(あひはつ)る事かと思ふ計(ばか)りなり時に吉兵衞倩々(つら/\)思に我(われ)江戸表(えどおもて)へ名のり出て事露顯(ろけん)に及時は三尺高(たか)き木の上(そら)に命(いのち)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
次の日は朝九時神田、福原二君などを加へて、名護の西方小一里にある上(ウエ)ン土(チヤ)の古墓を見に行く。
沖縄の旅 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
前に疏(そ)を上(たてまつり)りて、諸藩を削るを諫(いさ)めたる高巍(こうぎ)は、言用いられず、事遂(つい)に発して天下動乱に至りたるを慨(なげ)き、書を上(たてまつり)りて、臣願わくは燕に使(つかい)して言うところあらんと請い、許されて燕に至り
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
撃鼓唱歌して船を出す。巌竜島を経て内裏の岸につき撫院舟より上(のぼつ)て公事あり。畢来(をはりきたつ)て船を出す。日久島をすぐ。石上に与次兵衛といふものの碑あり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
上(ほ)つ枝(え)は 天を負(お)へり。
「一等お上(あがん)なすッたと言うと、月給は」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
上(うへに)申上候乙大姉えの御頼の本、又おやべより被レ下候本ハ、入道盈進までおんこし被レ成候時ハ私までとゞき候。
石(いィし)の上(うゥえ)のつんがらす
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
上(うウへ)向(む)いちやピカピカピカ。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
上(かけ)蒲団を刎ねた旗二郎、見ている者もないところから、敷蒲団の上へあぐらを組み、手酌でグイグイ飲み出したが、考え込まざるを得なかった。
怪しの館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
更に立石(たていし)で岩苔谷が入ってからは、全くの峡流となって、ここに奥(おくの)廊下(上(かみの)廊下)の絶壁が始まるのであるが、何処をどのように流れているのか、山の上からでは到底望まれない。
黒部峡谷 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
この歌の次の、「対馬(つしま)の嶺(ね)は下雲(したぐも)あらなふ上(かむ)の嶺(ね)にたなびく雲を見つつ偲ばも」(巻十四・三五一六)は、男の歌らしいから、防人(さきもり)の歌ででもあって、前のは防人の妻ででもあろうか。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
上(かゝ)れ、主の如く磔刑(はたもの)に。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
孔子対えて曰く、子、政を為すに焉(な)んぞ殺すことを用いん、子、善を欲せば而(すなわ)ち民善からん、君子の徳は風なり、小人の徳は草なり、草はこれに風を上(くわ)(加)うるとき必ず偃(ふ)す。(同、一九)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「ああ、とおしてあげる。」と、いって、正(まさ)ちゃんは、材木(ざいもく)の上(こえ)に腰(こし)をかけながらヨシ子(こ)さんの持(も)ってきた、糸(いと)と針(はり)を、自分(じぶん)の太(ふと)くて、短(みじか)い指(ゆび)に受(う)け取(と)りました。
左ぎっちょの正ちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
描(えが)いた当人も自然界の局部が再現したものとは認めておらん、ただ感興の上(さ)した刻下の心持ちを幾分でも伝えて、多少の生命を惝怳(しょうきょう)しがたきムードに与うれば大成功と心得ている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
身を全うし妻子を保(やす)んずることをのみただ念願とする君側の佞人(ねいじん)ばらが、この陵の一失(いっしつ)を取上げてこれを誇大歪曲(わいきょく)しもって上(しょう)の聡明を蔽(おお)おうとしているのは、遺憾(いかん)この上もない。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ところがこの時は、折角のその安心感が僅(わず)か半日で打ち切られてしまった。盛岡へ着いてみたら、駅の周囲がすっかり焼けていて、まだ余燼(よじん)が白く寒空に上(た)ち昇っている風景に遭(あ)った。
I駅の一夜 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
是を以て賢を上(たふと)ぶ、宗祀嚴父す、是を以て鬼を右(たふと)ぶ、四時に順つて行ふ、是を以て命を非とす、孝を以て天下に視(しめ)す、是を以て同を上ぶ、と云つてゐるのは
墨子 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
傍(かたわら)の卓子(テーブル)にウイスキーの壜(びん)が上(のっ)ていてこっぷの飲み干したるもあり、注(つ)いだままのもあり、人々は可(い)い加減に酒が廻(ま)わっていたのである。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
恁(か)うしておつぎもいつか口(くち)の端(は)に上(のば)つたのである。それでも到底(たうてい)青年(せいねん)がおつぎと相(あひ)接(せつ)するのは勘次(かんじ)の監督(かんとく)の下(もと)に白晝(はくちう)往來(わうらい)で一瞥(べつ)して行(ゆ)き違(ちが)ふ其(その)瞬間(しゆんかん)に限(かぎ)られて居(ゐ)た。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
私は遽(にわか)に上(のぼっ)て見ようと決心した。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おい君(きび)、僕はいつも女の首ってぼのはこの上(ぶえ)もなく美妙なぼのと考えるね。」
寐(いね)ても寐(ね)つかれずや、コホンコホンと咳(しはぶ)く声の、骨身に徹(こた)へてセツナそうなるにぞ、そのつど少女は、慌てて父が枕上(もと)なる洗ひ洒しの布片(きれ)を取りて父に与へ、赤きものの交りたる啖を拭はせて
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
と言った。『淮南子(えなんじ)』に、越人蚺蛇を得て上(よき)肴(さかな)となせど中国人は棄て用いるなし。
「ほす」から「ほし上(ア)ぐ」と言ふ形が出来て、其が融合して「ほさぐ」となつたと見る。語原の意義を忘れて活用も変る例はある。
「これのハバカや、薄赤(ウスホ)に白き、万家(ヨロズヤ)の上(エ)に花咲くは、幸(サキク)に咲くらむ、寿(ホキ)くにさくらむ、美(ウツ)し花かも、なりに、」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
またngはウまたはイの音になり(「上(ジャウ)」「東(トウ)」「康(カウ)」などの語尾ウ、「平(ヘイ)」「青(セイ)」などの語尾イは、もとngである)
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
そしてその詩は「何年植向仙壇上、早晩移植到梵家、雖在人間人不識、与君名作紫陽花」(何ンノ年カ植エテ向フ仙壇ノ上(ホト)リ、早晩移シ植エテ梵家ニ到ル、人間ニ在リト雖ドモ人識ラズ、君ガ与(タ)メニ名ヅケテ紫陽花ト作(ナ)ス)
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)