“上部”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわべ44.4%
じやうぶ16.7%
うえ11.1%
じようぶ8.3%
うはべ8.3%
うへ2.8%
うわかわ2.8%
かんべ2.8%
じょうぶ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
結果が高木に対して勝つか負けるかに帰着する上部うわべから云えば、競争と見えるかも知れないが、動力は全く独立した一種の働きである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
んなのがりましたとしてせるのは、彌生式土器やよひしきどき上部じやうぶ(第五圖參照)と破片はへん澤山たくさんおよぞこである。べつ貝塚土器かひづかどき網代底あじろぞこ
台の上部うえは土間に立つと三尺ほどの高さで、かぶせ板が左右に一寸ほどみ出ているぐあいが、なんのことはない、経机の形だった。
ふるい/\むかしは、この一帶いつたい暖帶林だんたいりん上部じようぶから温帶林おんたいりん下部かぶぞくする樹木じゆもく、すなはち常緑じようりよく濶葉樹かつようじゆ落葉樹らくようじゆでおほはれてゐたのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
さうした上部うはべけの甘言に乗つて、ウカ/\と夫人の掌上などに、止まつてゐる中には、あの象牙骨の華奢な扇子か何かで、ピシヤリと一打ひとうちにされるのが
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
それには山麓といふものがなく、下部したも、上部うへと同じく嶮峻な峰であり、その上方にも下方にも高く空が展がつてゐる。丘の上にある森も、森ではない。
私は上部うわかわの事実以上の真相をここに書いています。それは今私にだけ解っている真相なのです。しかし未来では誰にでも解らなければならない真相なのです。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ござります——それは裾野すそのよりご帰参の上部かんべどのが、一月ひとつきあまりお屋敷にこもって、苦心のすえ作戦された、秀吉ひでよし袋攻ふくろぜめの奇陣きじん、必勝の布陣ふじん、軍旅の用意にいたるまで
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一息ひといきついた自分は、とっさに戸の上部じょうぶのガラスまどをやぶろうと考えた。いきなり、うしろをふりむくと、手にしたはたのぼうでガラスをつきくだいた。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)