“有”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
39.6%
25.3%
あり10.4%
ゆう4.1%
もの3.6%
ある2.8%
あら2.5%
いう2.4%
1.7%
たも1.1%
あっ1.0%
あつ0.9%
あれ0.6%
あろ0.5%
アリ0.5%
もっ0.4%
モノ0.4%
あん0.3%
0.3%
0.1%
ありつ0.1%
いふ0.1%
たもた0.1%
0.1%
もた0.1%
もち0.1%
もつ0.1%
もて0.1%
アル0.1%
タモ0.1%
0.1%
ユウ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
優しみと若やかな感じとは芸術本来がつべき姿である。これを文芸について云えば、色彩描写たると平面描写たるとは問題でない。
若き姿の文芸 (新字新仮名) / 小川未明(著)
が、道行にしろ、喧嘩にしろ、が、げるにもんでるにも、背後に、松並木るのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
だから能の字の下に列火が無いのであるが、その癖に物の真似がトテモ上手で世界中にとあらゆるものの真似をするというのです。
能とは何か (新字新仮名) / 夢野久作(著)
然るにこの書籍を積んだ舟が、航海中七月九日に暴風に遭って覆って、抽斎のかつて蒐集した古刊本等の大部分が海若した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ところがまるで、追つかけるやうに、藤原の宮は固より、目ぬきの家並みが、不時の出火で、痕形もなく、となつてしまつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
も勤め此家の番頭れたる八と云者何時の程にかお熊と人知らぬ中となりけるが母のお常は是を知ると雖も其身も密夫
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
アントニウスの眼の前には毎夜のやうに裸の美人が映つて、聖者を誘惑しようとしてゆるけた姿をして踊り狂つてゐたといふ事だ。
真成なるといふものがあるとすれば、それに必要な条件が、かういふところで、現実的に、完全に備はつてゐるのではあるまいか。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)
聖教量、「スペクラチオン」)逍遙子は釋迦と共に法華涅槃の經を説いて、に非ず、空に非ず、亦有、亦空といはむとするか。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
切迫に瀕するときにその生活をち、その耕作を継続させんがために金を貸し付け、次の収穫において高利をもってこれを払わしめ
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
余り馬鹿々々しい、十八文ばかりても無くても同じことだと思うて売らなかったのが、その後四十何年無事で、今は筆洗になって居るのも可笑しい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
行列しく出仕有に程なく夜も明渡り役人方はれしかばて嘉川主税之助一件の者共呼込になり武家の分は玄關にて大小を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ども無きがごとくにえ。昂然として水準以下に取り扱え。——気がついた男は面目を失うに違ない。これが復讐である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其一ヶ所に恐しいアバズレの、爾サ宿場女郎のあがりでもうよ、でも顔は一寸と好い二十四五でも有うか或は三十位でも有うかと云う女が居た
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
江城秘孔、二道、一道ハ西丘ヲツラヌイテ走ルコト里余、白丘ノ一道ニ通ズ。一ハ北道、マタ東折シテ十余丁、スナワチ渓水袖海ニ通ズベシ。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女子の特質とも言うべき柔和な穏やかな何処までもしいところを梅子は十二分にておられる。これには貴所も御同感と信ずる。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ところがまるで、追つかけるやうに、藤原の宮は固より、目ぬきの家竝みが、不意の出火で、其こそ、あつと言ふ間に、痕形もなく、となつてしまつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「ついにそんな事を有仰つた事の無い貴方が、今日に限つて今のやうに有仰ると、日頃私共に御不足がおなすつて」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
諸寺諸山、非職員ノ住侶、又、タトヘ凡下放埒与党賊徒ノ輩タリトモ、忠節ノヲイタスラバ、賞トシテ、近江国麻生ノ庄ヲテ賜ハルベキ
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「東京になざあ、こうえな青々したところ、どこにもすめえもねえ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
智恵子が其処へ入ると、たけの眼が等しく其美しい顔につた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
無心のあとは情の
天地有情 (旧字旧仮名) / 土井晩翠(著)
「また受造者みづから敗壊たることを脱れ神の諸子なる自由にんことをれんとの望をされたり」(羅馬書第八章二十一節)とあるは即ちなり。
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
犬烏む。天皇此のぶ声を聞きて、心に悲傷す。群卿にして曰く、それ生くるときにみし所を以て亡者はしむ。これ甚だなり。それ古風といへども良からずば何ぞ従はむ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
「それぢやお、まあつたらどうだね」と内儀さんがしたのであつた。衷心からつたやうなつて内儀さんはもう追求するなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
凸凹や泡のないものを選びたいのです、しのものは、んど紙の如く薄いのをいています、なかなか味のあるものです。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
建築本義は「實」であるとふかもれぬ。れがれがであるかは容易らない。心理状態個々なる、その心理境遇移動すべき性質る。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ソロモンの朝ヘブリウ人の持ち馬甚だ多くなりしは、列王紀略上にこの王戦車の馬の厩四千と騎兵一万二千をりとあるので分る、またいわく王千四百戦車一万二千騎卒ありと
ベキヲ結構ニ飾置キ、御勅使、御奉行衆ヘ相渡シ、八月二日ノ刻、雑賀ノ浦、淡路島ヨリ数百艘ノ迎ヘ船ヲ寄セ、端城ノ者ヲ始メトシテ、右往左往ニ縁々ヲ心ガケ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
チ→促音(「ちて」がタテ、「ちて」がタモテとなる。ただし促音は書きあらわしてない)。
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
蕨萌え山水落つる庭を
松本たかし句集 (新字旧仮名) / 松本たかし(著)
それにそのひとりは、姓名を呼ばれて「」と答えたと言う。うっかり口から出たのだろうが、それは点呼(中国語では点名)のときの返事だから、たしかに中国兵にちがいない。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)