“有(あれ)” の例文
有(あれ)ども無きがごとくに装(よそお)え。昂然(こうぜん)として水準以下に取り扱え。——気がついた男は面目を失うに違ない。これが復讐(ふくしゅう)である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
集めて相談(さうだん)しける中長兵衞心付(こゝろづ)き彼の藥(くすり)を猫に喰(くは)せて試(ため)しけるに何の事もなければ是には何か樣子(やうす)有(ある)べし我又致方(いたしかた)有(あれ)ば隨分(ずゐぶん)油斷(ゆだん)有(ある)べからずとて又七を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
婦人稀(まれ)には小児を背中(せなか)にむすびつけて押(おす)も有(あれ)ども、この小児啼(なく)ことなきも常とするの不思議(ふしぎ)なり。況(いはんや)此堂押にいさゝかも怪瑕(けが)をうけたる者むかしより一人もなし。
けれども、お勢は初(はじめ)より文三の人と為(な)りを知ッていねば、よし多少文三に心を動かした如き形迹(けいせき)が有(あれ)ばとて、それは真に心を動かしていたではなく、只ほんの一時感染(かぶ)れていたので有ッたろう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
急がせ江戸へ出しが是迄老中松平右近將監殿へ度々用金を指出(さしいだ)せし縁(えん)も有(あれ)ばとて吉右衞門は屋敷へ到(いた)り喜八の一件を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
婦人稀(まれ)には小児を背中(せなか)にむすびつけて押(おす)も有(あれ)ども、この小児啼(なく)ことなきも常とするの不思議(ふしぎ)なり。況(いはんや)此堂押にいさゝかも怪瑕(けが)をうけたる者むかしより一人もなし。
暖(あたゝか)に寢(ね)かす事ならず豫(かね)て金二分に質入(しちいれ)せし抱卷(かいまき)蒲團(ふとん)有(あれ)ども其日を送る事さへ心に任(まか)せねば質(しち)を出す金は猶更(なほさら)なく其上吉之助一人口が殖(ふゑ)難儀(なんぎ)の事故夫婦は膝(ひざ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
くわしくはむかし/\物語といふものに見えたり。(国初以来の事を記たる写本、元禄中をさかりにへたる人の老ての作なり)件(くだん)の花水祝ひは神秘(じんひ)と有(あれ)ば別にゆゑよしもあるべし。あなかしこ。