“復讐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふくしゅう76.2%
ふくしう8.1%
しかえし6.7%
かたきうち3.1%
しかへし1.3%
かたき1.3%
あだがえし0.4%
ふくしゆう0.4%
あだうち0.4%
しかえ0.4%
はらいせ0.4%
むく0.4%
リヴェンジ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここにおいて楊博士の復讐ふくしゅうは、ようやく成ったようであるが、その後、この広い上海シャンハイのなかに博士の姿を見た者は只の一人もなかった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
赤い振袖を着た稀代きだいの美男が、復讐ふくしうの快感に浸つて、キラキラと眼を輝やかす樣は、言ひやうもなく物凄まじい觀物です。
「おらあ今、肚を決めた。てめえと武蔵とが、俺の生涯を誤らせたのだから、おれも生涯、てめえと武蔵とに、復讐しかえししてやるのだ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ばか野郎、なんで止めるんだ。いわばてめえの復讐かたきうちのようなものだ。その天秤を持って、おれたちのあとについて来い」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
不昧公は江戸のやしきはるかにその噂を聞き伝へた。胃の腑はいつぞやの復讐しかへしの時が来たのを思つて小躍りした。不昧公は用人ようにんを呼んで何か知ら言ひつけた。
非道ひどい目に会わされた看護婦が、三人のうちまじっていて、復讐かたきを取っているのではないかと思われる位であったが、なおよく気を付けてみると、それが
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
他は犬われは狐、とてもかなはぬ処なれば、復讐あだがえしも思ひとどまりて、意恨うらみのんで過ごせしが。大王、やつがれ不憫ふびん思召おぼしめさば、わがためにあだを返してたべ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
彼は尋常復讐ふくしゆうの小術を成して、宮に富山に鴫沢に人身的攻撃を加へて快を取らんとにはあらず、今すこしく事の大きく男らしくあらんをば企図きとせるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
亞尼アンニーこゝろこゝろでなく、いそ私共わたくしどもいへかへつてたものゝ、如何どうすること出來できません、明瞭あからさまへば、そのくびぶばかりではなく、私共わたくしども一家いつかにも、何處どこからかおそろしい復讐あだうちるものとしんじて
、この冬ぞらに火桶一ツゆるさぬなどは、下種げす復讐しかえしにも似て、武家根性がいやしまれる。決して高時公のお為にもならぬ
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
コイツが君の手にかかって物をいうとなれば、友吉おやじイヨイヨ以て瞑すべしだ。コレ位大きな復讐はらいせはないからね。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そしてこの耳を噛んだ対手あいての犬に復讐むくいなければならなかった。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
あの方と云って、その場にいないポローニアス役の淡路研二には、仏蘭西金※花フレンチ・マリゴールド蝗豆草ローカストを渡して、復讐リヴェンジ地下から報いアフェクション・ビヨンド・グレーヴ——と叫んでいる。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)