“かたきうち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敵討46.0%
仇討23.8%
敵打12.7%
復讐11.1%
讐討3.2%
仇打1.6%
報讐1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
侍が親を殺害せつがいせられた場合には、敵討かたきうちをしなくてはならない。ましてや三右衛門が遺族に取っては、その敵討が故人の遺言になっている。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
価値ねうちに構わず二百両でも三百両でも金子をほうり出して其の刀を取上げてしまう、跡へ若旦那とお嬢さんが踏込ふんごんでくという仇討かたきうちののっけの案内がお前だよ
敵打かたきうちなどといふことが多くそれにからんでゐる。これにも『世相』から動かされて、そこから出発して行つたかれの芸術の傾向をうかゞふことが出来る。
西鶴小論 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
だから今もしおれがあいつの要求をねつけるとすると、あいつは怒るよ。ただ怒るだけならいいが、きっと何かするよ。復讐かたきうちをやるにきまってるよ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まるで讐討かたきうちか戦争にでも出るようだからびっくりいたしまして
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彌五郎の娘と恋をして居る大阪侯がたある武士が仇打かたきうちくははらうか結婚しようかと煩悶したり、又彌五郎の茶屋遊びの場などがあつて
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
四幕目にキニゼイと云ふ妙な名の若侍が彌五郎の娘である許嫁いひなづけの愛情にほだされて、今宵こよひに迫る仇打かたきうち首途かどでに随分思ひ切つて非武人的に未練な所を見せる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
今や報讐かたきうち稗史そうし世に行われて童児これを愛す。にや忠をすすめ孝にもとづくること、なわもて曳くがごとし。しかしその冊中面白からんことを専にして死亡のていを多くす。
仇討たれ戯作 (新字新仮名) / 林不忘(著)