“覗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のぞ84.9%
うかが7.7%
ねら2.7%
うかゞ2.6%
のぞき0.5%
うか0.2%
なが0.2%
のぞい0.2%
0.2%
うかご0.2%
ノゾ0.1%
0.1%
うかがわ0.1%
うかゝ0.1%
ねらい0.1%
のそ0.1%
のぞか0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひさしを長く突出つきだした低いがっしりした二階家では窓から座敷ざしきに積まれているらしいまゆの山のさきが白くのぞかれた。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
また、時には少年の着るような薄色のかさねのぞかした好みを見せれば、次の夕方には、もう一人の男もそれに似合うた衣をまとうていた。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
アパートのどの窓からも殆んどうかがう事の出来ない程に鬱蒼たるくぬぎ赤樫あかがしの雑木林にむっちりと包まれ、そしてその古屋敷の周囲は
石塀幽霊 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
そうしなければ、その土地の住民は胸を割ってみせないであろうし、むろん事あれかしとうかがっていたオロシャは逼塞ひっそくしないであろう。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
「偶然だなんて皆嘘なんです。私が停車場で省線電車を降りた時から、私の後をねらって来たんです。そして探偵だの刑事などと云って……」
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
そうして空気銃を肩にあてがって、何にもいやしないのに、そこに小鳥でも見つけたかのように、一本の木のこずえねらって、引金を引いた。
三つの挿話 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
ある真夜なかの事、ジヤンは敵の偵察を言ひつかつて、独逸軍の塹壕から、やつと十米突メートルばかりの近間ちかままでうかゞひ寄つた。
同作家の「婦人に寄語す」と題する一篇を読まば、英国の如き両性の間柄厳格なる国に於てすら、斯の如き放言を吐きし詩家の胸奥をうかゞふに足る可けむ。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
お使僧の説教は、彼女にとつてはのぞきからくりの歌声うたごえよりも猶無関心のものであつた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)
のぞき屋台がある。
浮かぶ飛行島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「貴様は他人ひとの秘密をうかがっていと思いますか。」と彼はますます怪げな笑味えみを深くする。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
京に入りてより、嘲風氏に聞き、竹風君と話して彼が性行の一端をうかがひ、逢ふて詩談を交へんとするの情あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
と思うと、袖を斜めに、ちょっと隠れたさまに、一帆の方へ蛇目傘ながらほっそりしたせなを見せて、そこの絵草紙屋の店をながめた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
後へ立淀んで、こなたをながめた書生が、お妙のその笑顔を見ると、崩れるほどにニヤリとしたが、例の羽織の紐を輪なりって、格子を叩きながら、のそりと入った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
のぞいて見ると、小屋の中は薄暗く、着物の様なものが片隅に置いてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
鶯やついとのぞいてついとゆく 白雪
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
その途切れ途切れの口上を聴きながら、黒吉は遙か下の舞台を下すと、ピエロの仙次は、可笑おかしな身ぶりに、愛嬌をふり撒き、代って救助網を持った小屋掛人足が、意気な法被はっぴを着て三人ばかり出て来るところだった。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
あの優しい声は確かに彼の秘密を破っているようだった。
汽笛 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
——ちょうどかれが忍びよりながら、夜目にも自分の姿をうつす漆塗りの胴ッ腹から、そっと玻璃窓内をうかごうたときに、内部の深緑色
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
壮士は上段の刀を振りかぶったなりで、しきりに気合と恫喝とを試みて竜之助の陣形をうかごうているが、その静かなること林の如く、冷やかなること水の如しです。
姫ははじめて、顔へカタヨつてかゝつて来る髪のうるさゝを感じた。筬の櫛目をノゾいて見た。梭もはたいて見た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女は、昨日までは一度も、寺道場をノゾいたこともなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
魔が自分に投げ与えた一の目的の為めに、良心ならぬ猛烈の意志は冷やかに働らいて、一に妻の鼻息をかがっている。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
小田原陣直後奥州の辺土へ転封され、百万石の知行にあきたらず、たとえ二十万石でも都近くにあらばと、涙を呑んで中原ちゅうげんの志を捨てた位の意気は、髣髴ほうふつとしてうかがわれるのである。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
而も其のうかゝツたところは、かれみづか神來しんらいひゝきと信じてゐたので、描かぬ前の彼の元氣と内心の誇と愉快ゆくわいと謂ツたら無かツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そうだそうだとねらいを定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
萱原かやはら准尉は、自分が運転をしているかのように、ひたいに汗をにじませて少佐と並んで、地下戦車のうしろからのそく。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうして右の掌だけ半分ほど胸の処からのぞかして、襦袢の襟を抑えた。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)