“覗”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
のぞ85.3%
うかが7.4%
ねら2.8%
うかゞ2.4%
のぞき0.4%
うか0.3%
のぞい0.3%
0.3%
うかご0.2%
なが0.2%
(他:7)0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“覗”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語27.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.9%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆4.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
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少年は、急に顔を真赤にして、「君は? 食べないの?」と人が変ったようなおどおどした口調で言って、私の顔をのぞき込む。
乞食学生 (新字新仮名) / 太宰治(著)
彼は客の注意をくために、あらゆる手段を尽して飾り立てられた店頭みせさきを、それからそれとのぞき込んで歩いた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは、まったく翡翠かわせみくいの上から魚影をうかが敏捷びんしょうでしかも瀟洒しょうしゃな姿態である。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
蛇の足をうかがうと尾だったてふは、単に蛇は主として尾の力で行くと見て言ったと説かば、陰具などを持ち出すにも及ぶまい。
椽の下からあらわいでたる八百八狐はっぴゃくやぎつね付添つきそいおれかかとねらうから
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ヘルマン・バアルが旧い文芸のねらい処としている、急劇で、豊富で、変化のある行為の緊張なんというものと、差別はないではないか。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「平河さんへはお寄りにならなかつたんでございますか。」とおくみは、さうした青木さんのお顔元をうかゞひながら聞いた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
と女は一寸の間、気配けはいうかゞつた後で云つた。「お上から廻はされてこんな処に迄化けて這入りこんでゐるのよ。」
お使僧の説教は、彼女にとつてはのぞきからくりの歌声うたごえよりも猶無関心のものであつた。
夜烏 (新字旧仮名) / 平出修(著)
のぞき屋台がある。
浮かぶ飛行島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「貴様は他人ひとの秘密をうかがっていと思いますか。」と彼はますます怪げな笑味えみを深くする。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
京に入りてより、嘲風氏に聞き、竹風君と話して彼が性行の一端をうかがひ、逢ふて詩談を交へんとするの情あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
のぞいて見ると、小屋の中は薄暗く、着物の様なものが片隅に置いてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
鶯やついとのぞいてついとゆく 白雪
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
あの優しい声は確かに彼の秘密を破っているようだった。
汽笛 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
その途切れ途切れの口上を聴きながら、黒吉は遙か下の舞台を下すと、ピエロの仙次は、可笑おかしな身ぶりに、愛嬌をふり撒き、代って救助網を持った小屋掛人足が、意気な法被はっぴを着て三人ばかり出て来るところだった。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
――ちょうどかれが忍びよりながら、夜目にも自分の姿をうつす漆塗りの胴ッ腹から、そっと玻璃窓内をうかごうたときに、内部の深緑色
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
壮士は上段の刀を振りかぶったなりで、しきりに気合と恫喝とを試みて竜之助の陣形をうかごうているが、その静かなること林の如く、冷やかなること水の如しです。
と思うと、袖を斜めに、ちょっと隠れたさまに、一帆の方へ蛇目傘ながらほっそりしたせなを見せて、そこの絵草紙屋の店をながめた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
後へ立淀んで、こなたをながめた書生が、お妙のその笑顔を見ると、崩れるほどにニヤリとしたが、例の羽織の紐を輪なりって、格子を叩きながら、のそりと入った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
魔が自分に投げ与えた一の目的の為めに、良心ならぬ猛烈の意志は冷やかに働らいて、一に妻の鼻息をかがっている。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
小田原陣直後奥州の辺土へ転封され、百万石の知行にあきたらず、たとえ二十万石でも都近くにあらばと、涙を呑んで中原ちゅうげんの志を捨てた位の意気は、髣髴ほうふつとしてうかがわれるのである。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
而も其のうかゝツたところは、かれみづか神來しんらいひゝきと信じてゐたので、描かぬ前の彼の元氣と内心の誇と愉快ゆくわいと謂ツたら無かツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そうだそうだとねらいを定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
萱原かやはら准尉は、自分が運転をしているかのように、ひたいに汗をにじませて少佐と並んで、地下戦車のうしろからのそく。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうして右の掌だけ半分ほど胸の処からのぞかして、襦袢の襟を抑えた。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
姫ははじめて、顔へカタヨつてかゝつて来る髪のうるさゝを感じた。筬の櫛目をノゾいて見た。梭もはたいて見た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女は、昨日までは一度も、寺道場をノゾいたこともなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)