“櫟”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くぬぎ94.7%
いちい1.8%
いちひ1.8%
なら1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箒をさかさに立てた様な雑木山に、長いのこを持った樵夫さきやまが入って、くわ煙管ぎせるならくぬぎを薪にる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
おつぎは自分じぶん毎日まいにちつてたので開墾地かいこんちからはこんだくぬぎみなつてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
丹左が、顔を上げると、葉の落ちているくぬぎばやしのこずえから、その顔の上へ、灰色の小禽ことりの毛が、綿を舞わしたように飛んで来た。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんでもまあ大丈夫だいぢやうぶになつた、くぬぎなくつてたすかつた」勘次かんじはげつそりとちからなくいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
場所は東京の郊外で、東上線の下赤塚しもあかつか駅から徒歩十分内外の、赤松あかまつくぬぎの森にかこまれた閑静かんせいなところである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
彼は胸の勾玉を圧えながら、いちいひのきの間に張り詰った蜘蛛くもの網を突き破って森の中へ馳け込んだ。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
彼は人波ひとなみの後をぬけ、神庫の前を通って暗いいちいの下まで来かかった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
川くまのふたもといちひかげみれば猶も君見ゆわれ遠ざかる
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
茅草ちがや・尾花の布きなびく草の海の上に、ならはりの雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)