“鳳仙花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうせんか84.6%
ほうせんくわ15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鳳仙花ほうせんかは近世に外国から入って来た草かと思われるのに、現在は全国えておらぬ土地もなく、その名前がまた非常に変化している。
近ごろは店の前の街路樹を利用して、この周囲に小さい花壇を作って、そこに白粉おしろいや朝鮮朝顔や鳳仙花ほうせんかのたぐいを栽えているのもある。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
井戸端ゐどばたにぼつさりとしげりながら日中につちうあつさにぐつたりとしをれて鳳仙花ほうせんくわの、やつとすがつてはな手拭てぬぐひはしれてぼろつとちた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
まだやつと十六だといふ、色の白い、髮のやはらかい、ふつくらとした顏の、鳳仙花ほうせんくわのやうな娘であつた。それが呼び込み口に坐つて客を呼んでゐる姿は、あまりに痛々しかつた。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)