“黄蜀葵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とろろあおい33.3%
おうしょっき22.2%
ねり11.1%
とろろあふひ11.1%
おうしょつき11.1%
とろゝあおい11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
根の部分を砕いて袋に入れ、絞り出す粘液が紙の唯一の粘料なので、村の人達がネリを訛ってよくニレというその黄蜀葵とろろあおいの葉は、同じ掌状でも棉のそれよりも裂け方がずっと深かった。
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
撫子なでしこ石竹せきちく桔梗ききょう、矢車草、風露草、金魚草、月見草、おいらん草、孔雀草、黄蜀葵おうしょっき女郎花おみなえし男郎花おとこえし秋海棠しゅうかいどう、水引、雞頭けいとう、葉雞頭、白粉おしろい鳳仙花ほうせんか紫苑しおん、萩、すすき、日まわり、姫日まわり
薬前薬後 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
勘次かんじまた蕎麥そばつたことがあつた。かれ黄蜀葵ねりつなぎにしてつた。かれまたおつぎへ注意ちういをしてくはでさせなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
茴香うゐきやう野罌粟のげし黄蜀葵とろろあふひ色々いろいろと物言ひかけるよその小花こばなよりも、おまへたちのはうがわたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
撫子なでしこ石竹せきちく、桔梗、矢車草、風露草ふうろそう、金魚草、月見草、おいらん草、孔雀くじゃく草、黄蜀葵おうしょつき女郎花おみなえし男郎花おとこえし秋海棠しゅうかいどう、水引、鶏頭、葉鶏頭、白粉おしろい、鳳仙花、紫苑、萩、すすき、日まわり、姫日まわり
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あの黄蜀葵とろゝあおいの神秘な働きや、漉水の性質や、気温の上下だとて、どんなに土地の紙を固有なものにさせてゐることか。雪に冷たい流れの水や、干板にさす日の光が、どんなに紙を紙にすることか。
和紙の教へ (新字旧仮名) / 柳宗悦(著)