“馬酔木”のいろいろな読み方と例文
旧字:馬醉木
読み方割合
あしび68.6%
あせび25.7%
アシビ2.9%
あせみ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「春の奈良へいつて、馬酔木あしびの花ざかりを見ようとおもつて、途中、木曾路をまはつてきたら、おもひがけず吹雪に遭ひました。……」
辛夷の花 (新字旧仮名) / 堀辰雄(著)
栂に交って唐檜、椈、白樺なども少しはあるが、十文字峠の幽邃ゆうすいなるには及ばざること遠しの感がある。馬酔木あせびの大木が多いのには驚嘆した。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
巌岩イソウヘに生ふる馬酔木アシビを」と聞えたので、ふと、冬が過ぎて、春もけ初めた頃だと知つた。おれのムクロが、もう半分融け出した時分だつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
躑躅つつじと同科のアセミまたアセボを『万葉集』に馬酔木あせみと書き、馬その葉を食えば酔死すという。