“黄檗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうばく70.6%
わうばく29.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、黄檗おうばくの方の坊さんはと見ますと、これは隠元いんげんにしましても、木庵もくあんにしましても、いずれも優美さの点では劣ります。
余は書においては皆無鑒識かいむかんしきのない男だが、平生から、黄檗おうばく高泉和尚こうせんおしょう筆致ひっちを愛している。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この半さんが、発心ほっしんして僧となったのは——ある年、宇治黄檗おうばく鉄眼てつげん禅師という坊さんに会ったのが機縁だという。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
書斎の壁にはなんとかいう黄檗おうばくの坊さんの書の半折はんせつが掛けてあり、天狗てんぐ羽団扇はうちわのようなものが座右に置いてあった事もあった。
夏目漱石先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
黄檗おうばくを出れば日本の茶摘みかな」茶摘みの盛季さかりはとく過ぎたれど、風は時々焙炉ほうろの香を送りて、ここそこに二番茶を摘む女の影も見ゆなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
むかし嵯峨に独照といふ僧が居た。黄檗わうばく隠元いんげんが日本へやつて来た折、第一に払子ほつすを受けたのは、この独照だつたといふからには、満更まんざらの男では無かつたらしい。
大西与五郎よごらう美吉屋みよしや五郎兵衛、おなじくつね、其外そのほか西村利三郎を連れて伊勢から仙台に往き、江戸で利三郎が病死するまで世話をした黄檗わうばくの僧剛嶽がうがく
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
黄檗わうばくすぐれし僧のおもかげをきのふも偲びけふもおもほゆ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
紀州に光明寺といふ黄檗わうばくの寺がある。
余船主に乞て唱歌を書せしむ。黄帝といふ曲なり。小倉伊賀屋平兵衛の家に宿す。主人一書巻を展覧せしむ。黄檗わうばく福巌鉄文ふくがんてつぶんといふ元禄年中の僧の書なり。遒勁いうけい運動看るに足れり。此地亦一湊会なれども遠く赤馬関に不及。此日雨によりて涼し。海上三里きよ
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)