“雁皮”の読み方と例文
読み方割合
がんぴ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中には雁皮がんぴに包んだ白粉と、耳掻き、爪切り、紅筆べにふでなど、艶めかしい小道具の入つてゐるのを、一と通り調べて、そのまゝ、お葉の手に返します。
雁皮がんぴを横に二つ折りにたたんで綴じたのへ、細筆で細かくロンドンにいる父への手紙を書いていた母の横顔は、なんと白くふっくりとしていただろう。
(新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ところが、がれた割れ口を見ると、それに痂皮かひが出来ていない。まるで透明な雁皮がんぴとしか思われないだろう。が、この方は明らかな死体現象なんだよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)