“食”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
た24.0%
は19.9%
く16.7%
くら14.0%
あが3.6%
しょく2.7%
たべ2.3%
しよく2.2%
じき1.7%
を1.2%
くい1.0%
くわ1.0%
や0.9%
ぐ0.7%
めし0.6%
し0.5%
くは0.5%
たう0.5%
か0.5%
くっ0.4%
くひ0.4%
あ0.3%
お0.3%
くふ0.3%
ぐい0.3%
め0.3%
ヲ0.2%
くお0.2%
ぐひ0.2%
とう0.2%
はん0.2%
もの0.1%
をし0.1%
あさ0.1%
いただ0.1%
かて0.1%
くはせ0.1%
くへ0.1%
くれ0.1%
くろ0.1%
ぐら0.1%
ころ0.1%
したた0.1%
と0.1%
の0.1%
はみ0.1%
ふく0.1%
めさ0.1%
めせ0.1%
をす0.1%
ク0.1%
シ0.1%
ハ0.1%
ヲセ(?)0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどは京都(きょうと)の羅生門(らしょうもん)に毎晩(まいばん)鬼(おに)が出るといううわさが立(た)ちました。なんでも通(とお)りかかるものをつかまえては食(た)べるという評判(ひょうばん)でした。
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
編笠から眺めると、土堤沿いの、大きい木蔭に、簾(すだれ)を立てて茶店があった。樹の背後の土堤の草の中に、馬が二匹、草を食(は)んでいた。
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
乳牛はすこしがたがた四肢(し)を動かしたが、飼い葉をえて一心(しん)に食(く)いはじめる。花前は、いささか戒心(かいしん)の態度(たいど)をとってしぼりはじめた。
箸 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
通行の人なければ樹下の草に坐し鳥語をきゝつゝ獨り蜜柑を食(くら)ふ。風靜にして日の光暖なれば覺えず瞑想に沈みて時の移るを忘る。
荷風戦後日歴 第一 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
彦「御隠居さま、長らく御不快で嘸(さぞ)お困りでしょう、今お飯(まんま)を炊いた処が、焦(こげ)が出来たから塩握飯(しおむすび)にして来ましたからお食(あが)んなさい」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かれは知りたいと思っていた遭難当時の模様がいま三千夫の口からもれてくるので、まるで飢(う)えた者が食(しょく)をもとめるようなさわぎであった。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ただ急劇に食物を変化させるのは禁物で昨日(きのう)まで煉餌を与えた者が今日から急に粒餌ばかりを食(たべ)させると当分の内玉子を産(うみ)ません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
そも/\熊(くま)は和獣(わじう)の王、猛(たけ)くして義(ぎ)を知(し)る。菓木(このみ)の皮虫(かはむし)のるゐを食(しよく)として同類(どうるゐ)の獣(けもの)を喰(くらは)ず、田圃(たはた)を荒(あらさ)ず、稀(まれ)に荒(あら)すは食(しよく)の尽(つき)たる時也。
鄔陀夷曰く姑の過ちでない、彼の両乳の間および隠密処に黒黶(くろぼくろ)と赤黶と旋毛(つむじ)、この三の暴悪相があるからだと教え食(じき)を受けて去った。
ひるくらきこの苔寺にかくろひて粥(かゆ)や食(を)しけむ岩倉具視(岩倉贈丞国は文治二年九月十五日難を避くるため姿を変じてこの寺にかくる)
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
「そうよ、其奴を、旦(だん)が踏潰(ふみつぶ)して怒ってると、そら、俺(おいら)を追掛(おっか)けやがる斑犬(ぶちいぬ)が、ぱくぱく食(くい)やがった、おかしかったい、それが昨日さ。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新太郎は以前もみじの料理場で手つだいをさせながら、けんつくを食(くわ)した上田という料理番にも、おかみさんや旦那にも、また毎晩飲みに来たお客。
羊羹 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
食われて蟹が嬉しがりそうな別嬪(べっぴん)ではありませんが、何しろ、毎日のように、昼ばたごから——この旅宿(やど)の料理番に直接(じか)談判で蟹を食(や)ります。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ついにちびちび食(ぐ)いをすることにもなり、次のご飯はほんとうに食べたくなくなって、食べながらいよいよ勝手ないたずらをするようになる。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
いはれると以前(もと)の不出來(ふでか)しを考(かんが)へ出(だ)していよ/\顏(かほ)があげられぬ、何(なん)の此身(このみ)になつて今更(いまさら)何(なに)をおもふ物(もの)か、食(めし)がくへぬとても夫(そ)れは身體(からだ)の加減(かげん)であらう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
子曰く、賢なるかな回や、一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)にあり。人は其の憂いに堪(た)えざらんも、回は其の楽しみを改めず。賢なるかな回や。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
新太郎は以前もみぢの料理場で手つだひをさせながら、けんつくを食(くは)した上田といふ料理番にも、おかみさんや旦那にも、また毎晩飮みに來たお客。
羊羹 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
やう/\女神エジエリアの洞にたどり着きて、われ等は朝餐(あさげ)を食(たう)べ、岩間より湧き出づる泉の水に、葡萄酒混ぜて飮みき。
「ヨーギ。天王寺さ行って、糯米(もちごめ)買って来(こ)うちゃ。兄(あん)つあんさ、百合(ゆり)ぶかしでもして食(か)せべし。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
今めしを食(くっ)て散歩に出る前にちょっと時間がありますから気焔を御目にかけます。長い小説の面白い奴をかいて御覧なさらないか。そうして『朝日新聞』へ出しませんか。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
添て持來りければ是は御世話と云ながら夫婦は頓(やが)て一合の酒を飮(のみ)飯(めし)も食(くひ)終(をはり)て身支度をし乍(なが)ら御亭主是から江戸迄何里あるやと問ひけるに亭主は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かれその御子を、その大神の宮を拜(をろが)ましめに遣したまはむとする時に、誰を副(たぐ)へしめば吉(え)けむとうらなふに、ここに曙立(あけたつ)八の王卜(うら)に食(あ)へり九。
また同国楯縫(たてぬい)郡沼田(ぬた)郷に付きても、昔宇乃治比古命(うのちひこのみこと)がニタの水を乾飯(ほしいい)にかけて食わるるとて、にたに食(お)しまさんと言われしゆえ、ニタと言うべきを今はヌタと言うとある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
悍悪(かんあく)の事に狼の字をいふもの○残忍(ざんにん)なるを豺狼(さいらう)の心といひ○声のおそろしきを狼声(らうせい)といひ○毒(どく)の甚(はなはだ)しきを狼毒(らうどく)といひ○事の猥(みだりなる)を狼々(らう/\)○反相(はんさう)ある人を狼顧(らうこ)○義(ぎ)无(なき)を中山狼○恣(ほしいまゝ)に食(くふ)を狼飡(らうざん)○病(やまひ)烈(はげしき)を
何となれば今まで随分晩餐(ばんめし)の二度食(ぐい)なんぞを遣(や)っても平気だったもの。あの時に限(かぎっ)てこんなに遣られたのは何か外に原因がありはせんかと思う。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
中臣藤原の遠つ祖(おや)あめのおしくもね。遠い昔の 日のみ子さまのお食(め)しの飯(いひ)とみ酒を作る御料の水を、大和国中(くになか)残る隈なく捜し蒐めました。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
後の、治(ヲサ)める国といふ考へも、此処から出てゐる。食(ヲ)すから治(ヲサ)める、といふ語が出た事は、疑ひのない事である。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「矢張(やっぱり)馬鹿サ、初から君なんかの柄にないんだ、北海道で馬鈴薯ばかり食(くお)うなんていう柄じゃアないんだ、それを知らないで三月も辛棒するなア馬鹿としか言えない!」
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
どんな場合でも盗(ぬす)み食(ぐひ)はうまいものであるが、とりわけ学者が気むつかしい顔をしてゐる隣りの室(へや)でする盗み食はまた格別のものである。
昼餉(ひるげ)食(とう)べにとて立寄りたる家の老媼(おうな)をとらえて問い質(ただ)すに、この村今は赤痢(せきり)にかかるもの多ければ、年若く壮(さか)んなるものどもはそのために奔(はし)り廻りて暇なく
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
本名を内海文三(うつみぶんぞう)と言ッて静岡県の者で、父親は旧幕府に仕えて俸禄(ほうろく)を食(はん)だ者で有ッたが、幕府倒れて王政古(いにしえ)に復(かえ)り時津風(ときつかぜ)に靡(なび)かぬ民草(たみぐさ)もない明治の御世(みよ)に成ッてからは
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しばし食(もの)を求め得ずとも、なぞもあさましく魚の餌を飲むべきとてそこを去る。しばしありて飢(うゑ)ますます甚(はなはだ)しければ、かさねて思ふに、今は堪(た)へがたし。
かれ熊曾建(くまそたける)が家に到りて見たまへば、その家の邊に、軍(いくさ)三重に圍み、室を作りて居たり。ここに御室樂(みむろうたげ)八せむと言ひ動(とよ)みて、食(をし)物を設(ま)け備へたり。
あげしほ趁(お)ひて、はや食(あさ)る。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「舟の中で沢山種々(いろん)なものを食(いただ)きましたから。」
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
霜は猿(ましら)の食(かて)を奪(うば)ひ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
頼んで來た夫故(それゆゑ)此樣(こんな)に遲(おそ)くなり其上空腹(ひだるく)もありモウ/\脇(わき)の下から冷汗(ひやあせ)が出るはやく飯を食(くはせ)て呉(くれ)よと云ながら内へ這入(はひり)長兵衞を見て間(ま)の惡(わ)るさうにコレハと云しのみにて辭宜(じぎ)をなせば長兵衞は苦笑(にがわら)ひを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あの投機師(やまし)の大洞(おほほら)利八と知り合におなりなすつたのが抑(そも/\)で、大洞も山木様の才気に目を着け、演説や新聞で飯の食(くへ)るものぢや無い、是(こ)れからの世の中は金だからつてんでネ、御馳走(ごちそう)はする
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
何(ど)うも貴方の様に人柄の優しい人と喧嘩をするとは馬鹿な野郎で、大方食(くれ)え酔(よっ)て居たのでございましょう、子供の時分から喧嘩早(けんかッぱよ)うございまして、番毎(ばんごと)人に疵(きず)を付け
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また昔時(せきじ)シナの妃(きさき)が庭園を散歩し、桃(もも)の熟(じゅく)したのを食い、味の余りに美(び)なりしに感じ、独りこれを食(くろ)うに忍びず、食(く)い残しの半分を皇帝に捧(ささ)げ、その愛情の深きを賞せられ
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
お蔦 やけの深酒(ふかざけ)は毒と知りながら、ぐいぐい呷(あお)って暮すあたしに、一文なしも糸瓜(へちま)もあるもんか。お前さん大食(ぐら)いだろうから、それじゃ足りない、これもあげるから持ってお行き。
一本刀土俵入 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
それより以前にも、垂仁紀(すいにんき)を見ると、八十七年、丹波(たんば)の国の甕襲(みかそ)と云う人の犬が、貉を噛(か)み食(ころ)したら、腹の中に八尺瓊曲玉(やさかにのまがたま)があったと書いてある。
貉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこそこに食(したた)めて煙草(たばこ)を飲む、茶代をはずみ宿賃を払い門口の気勢(けはい)に耳を澄ますと「お立ち」という大勢の声。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「彼は孔のやうに食(の)む」
不器用な天使 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
道々の在々所々の庄屋、大百姓ども召寄せられ、馬の食(はみ)をば合せ糠(ぬか)にせよ。先手先手に、持(もち)たるたしなみの米を出し炊(たか)せよ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と殆(ほとん)ど噛(かん)で食(ふく)めぬばかり諄々(じゅん/\)と説諭(ときさと)すに罪人は心の中に得も云えぬ苦しみを感じ右(と)せんか左(かく)答えんかと独り胸の中に闘いて言葉には得出(えいだ)さぬ如く
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
二ツと申事且つ又御墨附御短刀も相違御座なく在(あら)せらるれば近々(きん/\)御親子(ごしんし)御對顏(ごたいがん)の御儀式(ぎしき)執計(とりはから)ひ申すべき段上聞に達し候處芝八山は町奉行の掛りなれば越前再吟味願度由(さいぎんみねがひたきよし)此段(このだん)伺(うかゞ)ひ奉ると言上に及びければ將軍には聞(きこ)し食(めさ)れ天一は予(よ)に能(よく)似(に)て居(を)るとや音聲迄(おんじやうまで)も其儘とな物の種は盜むも人種は盜(ぬす)まれずと世俗(せぞく)の諺(ことわざ)さもあり爭(あらそ)は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
汁食(めせ)とすすめめぐりてとぼしたる火もきえぬべく人突(つき)あたる
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
かれその御頸珠の名を、御倉板擧(みくらたな)の神一九といふ。次に月讀の命に詔りたまはく、「汝が命は夜(よ)の食(をす)國二〇を知らせ」
食(ヲ)すといふのは、食(ク)ふの敬語である。今では、食(ヲ)すを食(ク)ふの古語の様に思うて居るが、さうではない。食国(ヲスクニ)とは、召し上りなされる物を作る国、といふ事である。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
不憂一箪食 憂ひず一箪の食(シ)
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
是を摭(ヒロ)い食(ハ)む間に、逃出でますを、猶追いしかば、亦た其右のみみづらに刺させる湯津津間櫛(ユツツマグシ)を引き闕ぎて、投げ棄て給えば、乃ち筝(タカムナ)なりき。是を抜き食む間に、逃げいでましき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
汁食(ヲセ(?))と すゝめゝぐりて、とぼしたる火もきえぬべく、人突きあたる﹆
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)