“病”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
やまい38.7%
27.9%
やまひ11.1%
わずら3.4%
やま3.2%
わづら2.9%
やみ2.4%
わず2.1%
びやう1.6%
やめえ1.1%
(他:22)5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“病”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.6%
文学 > 日本文学 > 戯曲6.3%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
やまいというものは仕方がのうてな、身共も至ってこの賽ころが大好物じゃが、その方共が用いるところはどこの寺場じゃ」
そうして二人の安全であるという報知しらせが着いたときは、余のやまいがしだいしだいに危険の方へ進んで行った時であった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いくら足し前をするんだろうなどと入らざる事をんでいると、やがて長蔵さんは平生へいぜいの顔つきで帰って来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
くるしいうみつかれたこの小船こぶねを、はや巖礁角いはかど乘上のりあげてくれ!……さ
また、一方いつぽうには、本國ほんごくあにやまひおもわずらつてりましたが、さひは
兄君あにぎみやまひ重ければとて大阪へ帰り給ふ不幸の際にいましけれど何時いつも話多くなり申しさふらひき。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
じゃけどな、おきんさん、わしはたびたび無心いいとうはないんじゃけどな、家のじじいがな、二、三日前から、わずらいついてな。
義民甚兵衛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
この二三箇月前から主はブラブラわずらいついて、最初は医者も流行感冒はやりかぜの重いくらいに見立てていたのが
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
ひとあやしがりてやまひのせいかとあやぶむもれども母親はゝおや一人ひとりほゝみては
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
むすめやまひのにはかにおこりてわたしはもうかへりませぬとていだすををりにも
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
滝は、彼等の誰とも親しくなつてゐたが、彼等の方言が余りに滑らかで、極限されてゐたので、心をわづらはされることがなかつた。
山を越えて (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
予後の経過もよかつたので、十月には店出ししようと再び準備に取りかゝりかけた時、悪いことに彼女は引き続いて眼をわづらつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
爾がためには父のみか、母もやみ歿みまかりたれば、取不直とりもなおさず両親ふたおやあだ、年頃つもる意恨の牙先
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
その様な生命いのちはの、殿、殿たちの方で言うげな、……やみほうけた牛、せさらぼえた馬で、私等わしらがにも役にも立たぬ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
父 ふうん、そりゃそりゃ。こんなバラックでわずらっては、さぞ心細かったことだろう。可哀そうに。……お前も体を気を付けなよ。え、不養生をしちゃ駄目だぜ。
或る別れ (新字新仮名) / 北尾亀男(著)
『そなたは、この夏の初め、わずろうていると風の便りに聞いたが、もうよいのか』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なにしろマアそれでヒステリーびやうだの悋氣病りんきびやうだのがなほれば結構けつこうだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
わつちアおめえにりんびやうおこつてもぢきなほ禁厭まじなひをしへてらう、なはを持つてな、ぢきなほらア。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
死んだ若草に意見の仕様も諦めさせ様も無えから、形も無えものを生きて居る心持で婚礼でもして下すったら、若草も成仏して、伊之助さんのやめえなおろうかと存じまして、私がめえった訳でごぜえますから
他に情婦いろが有って、其の情婦が死んでしまって怨んで祟って何うとかして化物ばけものが出るとかいうので、此のお嬢さんと夫婦に成ってれば、其の若旦那のやめえが癒らねえから、仕方なしにお離縁になったが、大きな腹ア抱えて世間に顔向けが出来ねえ
前の晩、卑しい妄想になやまされて到々明方までまんじりともしなかつた。
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「決つたよ。」デモスゼネスは唸るやうな調子で云つた。「像の数を盛んに殖さないと吾等の市の繁栄に関はるばかりでなく、就職難になやんでゐる若者達の救ひ道が開けないからな。」
山彦の街 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
去年の秋以来、ここの僧房に籠って、ひたすら薬餌やくじと静養につとめていたびょう半兵衛重治しげはるである。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして車ののあいだから、おくびょうそうにこちらをうかがっている犬に、むちをふりまわしてみせた。
いたつきの今朝やまされる、 青き套門を入るなし。
文語詩稿 五十篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
勿論もちろん、彼等とても一代の名医たち、中には浪路のいたつきが、秘密な気苦労から出たものであろう位なことは、て取ったものもあったのであろうものの、うっかりした事のいい切れぬ人達のこととて、当らずさわらず——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
その故に他の作家、殊に本来密を喜ぶ作家が、みだりに菊池の小説作法を踏襲たふしふしたら、いきほひ雑俗のへいおちいらざるを得ぬ。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
是言このげんわがへいあたれり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「よけいな侠気おとこぎってもんだ。悪いやめえだなア」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
母「そんなに小言云わねえがえってに、其処そこやめえだからハア手におえねえだよ、あにきどんの側に居ると小言を云われるからおれが側へ来い、さア此方こっちへ来い、/\」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かきにごすうみいたづき
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
ちょうどこれに答えるように子罕篇では顔淵の孔子讃美の辞を録しているが、それを「子やまいはなはだし」の章と並べているのも変であるし、顔淵の語にも痛切に響くものがない。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
子、やまいはなはだし。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
その後もない十二年の歳のあきに、わたしは三つ時分からの持べう喘息ぜんそくに新しい療法れうほうはつ見されたといふので、母とともにはる/″\上けうしたが、その時三月近く滯在たいざいしてゐた母のじつ家でわか父が寫眞しやしんをやつてゐた。
だがお米の平常へいぜいを思うと、血のみちを起こして泣いたり、わがままをいって飛びだしたり、平気で帰ったりすることは、阿波にいた頃からありがちで、それに、こんな手紙をよこして、こっちを計る必要が考えられない。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実にいわば川島家の一大事ですからね、顔をぬぐってまいったわけで——いや、叔母さん、この肺病というやつばかりは恐ろしいもんですね、叔母さんもいくらもご存じでしょう、さいの病気が夫に伝染して一家総だおれになるはよくあるためしです
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
黙翁は老いてやむに至って、福山氏に嫁した寿美を以て、善庵にじつを告げさせ、本姓に復することを勧めた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
然し定基は何彼なにかと尋ねると、いずれ五位六位ほどの妻であろうか、夫の長いわずらいの末か、或は何様いうかの事情の果にいたく窮乏して、如何ともし難くなって、が随一の宝の鏡を犠牲にして売って急をしのごうということらしい。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「えい、何しろ長い間のわづらひやさかい、大変弱つてござるわいね。まあ看病のお陰で今まで……」と一人が言つた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
目のわるなのであった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
友人はこれを聴いて、君助は孤独の寂しさから、少女マニアにかかつて、どの女も処女だと思ひ込むのだといつたが、君助はそれでもいゝ、結局男の望む理想の女はさうした女なのだと言ひ放つた。
小町の芍薬 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)