“病床”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とこ35.7%
びょうしょう25.0%
びやうしやう14.3%
びやうじやう7.1%
やまひ3.6%
びやうしよう3.6%
クランケンベット3.6%
ベット3.6%
ベツド3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るに昨夕さくせきのこと富岡老人近頃病床とこにあるよしを聞いたから見舞に出かけた、もし機会おりが可かったら貴所の一条を持出す積りで。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ところが翌年の三月、その九回目を書きあげたころになって、私のからだの調子がわるくなり、ついに病床びょうしょうに横たわる身となってしまった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
……お二階にかい病床びやうしやうを、ひさしぶりで、下階した八疊はちでふえんさきで、かぜひやゝかな秋晴あきばれに、どうふをがりながら
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。
いまから足掛あしかけ四ねん以前いぜんに、わたくし親友しんゆう濱島武文はまじまたけぶみつまなる春枝夫人はるえふじんが、本國ほんごく令兄れいけい松島海軍大佐まつしまかいぐんたいさ病床やまひはんがめに、その良君をつとわかれ、愛兒あいじ日出雄少年ひでをせうねんともなふて、伊太利イタリーくに子ープルスかうはつ
僕は、病床びやうしようして看護かんごしてれる、やさしい女性ぢよせいも知らないでさびしい臨終りんじゆうげるんだ!
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
私の知っている仙台時代の周さんは、近代文明を病んで苦しみ、その病床クランケンベットを求めて、教会の扉さえたたいたのだ。しかし、そこにも救済は無かった。れいの身振りに辟易へきえきしたのだ。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そこから抱え出されて聖路易セントルイスの市立病院の病床ベットに寝かされても相も変らず「わんかぷ、てんせんす」をやっていたそうです。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
先生せんせい奥樣おくさまと、夜晝よるひる病床ベツドそばはなれませんでした。そしてくだいて看護かんごをなされました。先生せんせいは「自分じぶんにかはれるものならばよろこんでかはつてやりたい」と沁々しみ/″\、そのとき、わたしにはれました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)