“去来”のいろいろな読み方と例文
旧字:去來
読み方割合
きょらい52.8%
きよらい22.2%
ゆきき11.1%
いざ5.6%
ゆきゝ2.8%
うつりかわり2.8%
キヨライ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
支考しこう乙州いっしゅうら、去来きょらいに何かささやきければ、去来心得て、病床の機嫌きげんをはからい申していう。古来より鴻名こうめい宗師そうし、多く大期たいご辞世じせい有り。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。
小次郎の凛々りりしいおもかげと、それに関する妄想とが、払っても払っても脳裡に去来ゆききし、彼女の煩悩ぼんのうをそそるからであった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此美人を此僻地へきちいだすは天公てんこう事をさゞるに似たりとひとり歎息たんそくしつゝものいはんとししに、娘は去来いざとてふたゝび柴籠をせおひうちつれて立さりけり。
かゝる時、はからず目に入つた光景は深く脳底にり込まれて多年これを忘れないものである。余が今しも車窓より眺むる処の雲の去来ゆきゝや、かばの林や恰度ちやうどそれであつた。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
思想地獄、あまりに去来うつりかわりの速かな思想群に疲れる地獄であります。刺激地獄、次に次にと刺激を求めて行って飽くことを知らぬ地獄であります。流行地獄、流行を追って血眼の地獄であります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ココニ大坂ヲメテヨリ以来四十九年ノ春秋ヲ送ルコト、昨日ノ夢ノ如シ、世間之相、事時之相ヲ観ズルニ、生死ノ去来キヨライ有為転変ウヰテンペンノ作法ハ、電光朝露ノ如シ、タダ一セイ称念シヨウネン利剣リケン
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)