“煩悩”のいろいろな読み方と例文
旧字:煩惱
読み方割合
ぼんのう92.1%
ぼんなう5.0%
うるさ1.4%
まよい0.7%
トラブル0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太子はかの未曾有みぞうの日に、外来の危機をうれい、また血族の煩悩ぼんのうや争闘にまみれ行く姿を御覧になって捨身を念じられたのであったが
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
きつかたき不足ふそくはせぬ。花片はなびらゆきにかへて、魔物まもの煩悩ぼんなうのほむらをひやす、価値ねうちのあるのを、わたくしつくらせませう、……おぢいさん
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
に入りて四辺あたりしづかになるにつれ、お村が悲喚ひくわんの声えて眠りがたきに、旗野の主人も堪兼たまりかね、「あら煩悩うるさし、いで息の根を止めむず」と藪の中に走入はしりいり、半死半生の婦人をんな引出ひきいだせば
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これをとなえただけでも無明の煩悩まよいをとり除いて、さとりを開くことができるのです。「即身そくしん法如ほうにょを証す」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
藪を突ついて蛇! 美和子のわずらわしさを突き去ろうとして、思いがけなく、美沢との煩悩トラブルをつつき出した形である。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)