“引出”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ひきいだ34.6%
ひきだ28.8%
ひきだし28.8%
ひきい3.8%
とりだ1.9%
ひきで1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と立とうとする途端にびいんという仮牢の錠の開く音が頭上に響いて、びっくりするうちに大戸をガラ/\と開けて仮牢から引出ひきいだされましたは
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この打合うちあはせがをはると、大佐たいさ命令めいれいで、輕氣球けいきゝゆう海岸かいがん砂上しやじやう引出ひきいだされ
今夜こんやかへつてれとてつて引出ひきいだすやうなるもことあらだてじのおや慈悲じひ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
信如しんによつくえ引出ひきだしから京都きやうとみやげにもらひたる、小鍛冶こかぢ小刀こがたな取出とりだしてすれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
最早もはや問答もんだう無益むえきおもつたから、わたくし突然ゐきなり船長せんちやう船室ケビンそと引出ひきだした
よもや、よもや、とおもへども、れぬ不審ふしんうたがひのくもりて、たゞ一トさほ箪笥たんす引出ひきだしより
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかしこころえ顔の係官たちは、床の上にはらばいになって器械台の下をのぞきこんだり、戸棚の引出ひきだしをぬきだしたりして、どんどん仕事を進めていった。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
自宅うちへ帰って引出ひきだしを開けて見ると、まだ遺書かきおきは母の手にはいらんようだからいと心得、また元のように手紙を引出の間へ入れて
私が金に困つて古着屋を呼んで洋服を売つて居ても平気で見てゐたし、勝手元の引出ひきだしに金が無ければ買物に出かけないだけであつた。
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
たゞわが端艇たんてい沙魚ふかためまへ潮流てうりう引出ひきいだされ、いまかへつ反對流はんたいりうとて
「あら煩悩うるさし、いで息の根を止めむず」と藪の中に走入はしりいり、半死半生の婦人をんな引出ひきいだせば、総身そうしん赤くれたるに
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
机の抽斗ひきだしの錠のある方の奥へかくまわれ、日に夜に幾度か引出とりだされて、人の足音のするまではながめられ、そして或時、実に或時
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
山県蔦之助やまがたつたのすけどのとやら、まことにかたじけのうござった。そもいかなるお人かぞんじませぬが、おことばに甘えて初見参ういげんざんのお引出ひきでもの、たしかにちょうだいつかまつった。おれい伊那丸いなまるさまのご前にまいったうえにて」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)