“とりだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取出95.1%
把出2.4%
引出2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やせまつろうふたた春重はるしげかおもどったとき春重はるしげはおもむろに、ふところから何物なにものかを取出とりだしてまつろうはなさきにひけらかした。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「どうも文字もじのようですな。」と、巡査がみかえると、忠一は黙って首肯うなずいたが、やが衣兜かくしから手帳を把出とりだして、一々これを写し始めた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
お葉はの洋盃を取って、一息にぐっと飲み干した。重太郎は眼を丸くして眺めていたが、やがて懐中ふところから椿の折枝おりえだ把出とりだして見せた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
やっと袂へ入れて貞之進は持帰ったが、それからこの写真は、机の抽斗ひきだしの錠のある方の奥へかくまわれ、日に夜に幾度か引出とりだされて、人の足音のするまではながめられ、そして或時、実に或時
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)