“取出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりだ43.3%
とりいだ42.2%
とりい7.8%
とりいづ2.2%
とうで1.1%
とりいで1.1%
とりだし1.1%
トリデ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其袂から手巾取出して、声立てさせじと口にませた。くして冬子は、空屋まで手取足取りに担ぎ去られたのであった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
昨夜は夜もすがら静にりて、今朝は誰れより一はな懸けに目を覚し、顔を洗ひ髪をでつけて着物もみづから気に入りしを取出
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
(みづから天幕の中より、したる蝋燭取出だし、野中に黒く立ちて、高く手にす。一の烏、三の烏は、二の烏のむ。)
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
くたまさかに取出るにもこわきやうにて、はか/″\しうはひがたきを、あらば如何ばかり甲斐なくましとふらん
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その面は色を失ひて、唇は打顫へり。我が、あな、何事のおはせしぞと驚き問ふ時、マリアは兜兒の中より、一封の取出て、さて語をけて云ふやう。
あやしうつむりのなやましうて、夢のやうなるきのふ今日、うきはしげるわかのかげに、ほとゝぎすなきわたるを、こぞの秋袷ふるめかしう取出ぬる、さりとは心もなしや。
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
玄蕃盛政ノニ老功ノ武者アリ。志津ヶ嶽(大岩山ノ誤リ)ニ向フ時、中川瀬兵衛清秀ノ取出(防塁ノコト)昨今ノ急築ナレバ、塀土モ乾クカラズ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)