“手巾”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ハンケチ48.8%
ハンカチ29.6%
はんけち11.7%
ハンカチーフ3.7%
はんかち1.2%
これ0.6%
しゆきん0.6%
てぬぐい0.6%
はんかちーふ0.6%
シュキン0.6%
(他:3)2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“手巾”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語12.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.0%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
水色の手巾ハンケチを、はらりとなまめかしく口にくわえた時、肩越に、振仰いで、ちょいと廻廊のかたを見上げた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誰が持った手巾ハンケチも、夜会草の花を昼間見るように、ぐっしょりしぼんで、火影の映るのが血を絞るような処だっけ——
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
洋服にも手巾ハンカチにも姓名が書いてないので、とりあえず警視庁へ死体を運んだのだが、今日になっても身元は分からない。
紫外線 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
モウ五六間も門口の瓦斯燈から離れてよくは見えなかつたが、それは何か美しい模樣のある淡紅色ときいろ手巾ハンカチであつた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
欄干をこわして、綾糸の帽子と白い手巾はんけちを、展望台の下の岩鼻にほうり出すことも、ささやかな準備の一つでした。
しろ手巾はんけちしてて、あたまくび密着くっつけたうえを、ぐるぐるといて
「モシモシ、あなた、手巾ハンカチーフが落ちましたよ。……私はジョージ・バーナード・ショウで御座います」と、名乗りを上げるであろうか。
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
に/\ぼうり、手巾ハンカチーフ振廻ふりまわしつゝ、氣球きゝゆうくだるとえし海濱うみべして
空色そらいろぎぬ笑貌えがおの花嫁は、白い手巾はんかちを振り/\視界の外に消えた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
足音がしたので、急いで手を出して手巾はんかちを顏から蒲團の中へ隱す。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
新さん、手巾これでね、汗を取ってあげるんですがね、そんなに弱々しくおなんなすった、身体から絞るようじゃありませんか。
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
舟の横浜を離るるまでは、天晴あつぱれ豪傑と思ひし身も、せきあへぬ涙に手巾しゆきんを濡らしつるを我れながら怪しと思ひしが、これぞなか/\に我本性なりける。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
内儀 そうかえ。(手巾てぬぐいを出してまげを払う)少し急いで歩いたものだから、汗がじっとりしたよ。(額や首をふく)
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
冬子は口に桃色の手巾はんかちーふ捻込ねじこまれているので、泣くにも叫ぶにも声を立てられなかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
なお其袂そのたもとから手巾はんかちーふ取出とりだして、声立てさせじと口にませた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
——佻易チョウイニシテ威ナク、音楽ヲ好ミ、倡優ショウユウカタワラに在リ、被服軽絹ケイケン、常ニ手巾シュキン細物サイブツヲ入レタル小嚢コブクロヲ懸ケ、人ト語ルニハ戯弄ギロウ多ク、ヨロコンデ大笑スルトキハ、頭ヲツクエニ没スルマデニ至リ、ゼンコウヲ吹キ飛バスガ如キテイヲナス。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして手巾ハンケナの結び目から小猫の死骸を覗き込みながら言ひました。
黒猫 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
先生はうっすらと汗をかいて、両手の中で手巾ムウショアールをごしゃごしゃにしたり、引っ張ったりしている。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
先生は、口から離した手巾ムウショアールを禿げ上った顔のほうへ持ってゆく。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
切腹の場ではをんな客の目に手巾ムシヨワアルが当てられるのもすくなく無かつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
洋服を着て仕舞しまへば、時計、手帳、蟇口がまぐち手巾ムシヨワアル、地図、辞書、万年筆まんねんふでと、平生持歩く七つ道具はの棚とこの卓とに一定して置かれてあるので、二分と掛らないで上衣うはぎ下袴パンタロン、外套の衣嚢かくしおの/\所を得て収められて仕舞しまつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)