“ハンカチ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:はんかち
語句割合
手巾67.1%
手帛19.0%
半巾7.6%
手帕2.5%
半帛2.5%
手布1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
警部は、手箱と、二本の髪の毛と、「タニムラ」と縫いのしてある女持の絹手巾ハンカチとをテーブルの上にならべ、刑事の顔を見て言った。
謎の咬傷 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「いくら何でも僕に禁酒法案の説明をさせるなんて余りぢやないか。」憲法学者は二日酔ひの顔を手帛ハンカチのやうに両掌りやうて掌面てのひらで揉みくしやにした。
お信さんは私に半巾ハンカチを貸してくれた。そして自分もほつとしたやうに、につこり微笑んで見せた。が、直ぐには乳房を仕舞はうとはしなかつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
しまいに、二つの膝がしらをそろえ、ぺたんこに坐ってしまって、よくある例の手帕ハンカチを口にくわえ、地獄から今かえってきたような顔付をして見せたときに、わたしは少し不愉快だった。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
半帛ハンカチで、それをぬぐおうとして、紙面に顔を近づけた瞬間、ウムとうめくと、われとわが咽喉をきむしるようにして、其儘そのままえた身体を、卓子の上に、パタリと伏せ、やがて
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一方、新造や娘たちは刺繍ぬひのある手布ハンカチで口ばたを拭つて、再び自分たちの列から前へ進み出た。