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啣
ふりがな文庫
“啣”のいろいろな読み方と例文
読み方
割合
くわ
63.4%
くは
19.5%
ふく
15.4%
ふくま
0.7%
か
0.3%
こぼ
0.3%
はま
0.3%
▼ 他 4 件を表示
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くわ
(逆引き)
暮方近い
夕靄
(
ゆうもや
)
の立ちこめる道の上を年老いた郵便配達夫のパイプを
啣
(
くわ
)
えながら歩いて行くのが、いかにも呑気に見られたものでした。
亜米利加の思出
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
啣(くわ)の例文をもっと
(50作品+)
見る
くは
(逆引き)
お
品
(
しな
)
には
與吉
(
よきち
)
が
惡戯
(
いたづら
)
をしたり、おつぎが
痛
(
いた
)
いといつて
指
(
ゆび
)
を
啣
(
くは
)
へて
見
(
み
)
せれば
與吉
(
よきち
)
も
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
を
口
(
くち
)
へ
當
(
あて
)
て
居
(
ゐ
)
るのが
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えるやうである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
啣(くは)の例文をもっと
(50作品+)
見る
ふく
(逆引き)
溝に
架
(
わた
)
した
花崗岩
(
みかげいし
)
の橋の上に、髮ふり亂して垢光りする襤褸を著た女乞食が、二歳許りの
石塊
(
いしくれ
)
の樣な兒に乳房を
啣
(
ふく
)
ませて坐つて居た。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
啣(ふく)の例文をもっと
(45作品)
見る
▼ すべて表示
ふくま
(逆引き)
後の障子が颯と開いて、腰の
邊
(
あたり
)
に細い紐を卷いたなり、帶も締めず、垢臭い木綿の細かい縞の袷をダラシなく着、胸は露はに、抱いた子に乳房
啣
(
ふくま
)
せ乍ら、靜々と立現れた
化生
(
けしやう
)
の者がある。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
啣(ふくま)の例文をもっと
(2作品)
見る
か
(逆引き)
厚い、大きな唇の、寧ろ鼻よりも前へ突き出て、
酸漿
(
ほゝづき
)
を
啣
(
か
)
んでゐるやうに結ばれてゐるのは、今しがた酒を飮んだばかりで、おくびの出るのを我慢してゞもゐるのであらう。
二月堂の夕
(旧字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
啣(か)の例文をもっと
(1作品)
見る
こぼ
(逆引き)
滑稽でもあり氣の毒でもあつたのは校長の進藤で、勝敗がつく毎に鯰髭を捻つては、『年を老ると駄目です喃。』と
啣
(
こぼ
)
してゐた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
啣(こぼ)の例文をもっと
(1作品)
見る
はま
(逆引き)
わたくしは其時揃ひの
法被
(
はつぴ
)
をきた馬丁の一人が、わたくしの家の生垣の裾に茂つてゐた笹の葉を抜取つて馬に
啣
(
はま
)
せてゐたのと
冬の夜がたり
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
啣(はま)の例文をもっと
(1作品)
見る
啣
漢検1級
部首:⼝
11画
“啣”を含む語句
横啣
啣楊枝
引啣
啣煙管
相啣
排氣啣筒
“啣”のふりがなが多い著者
谷崎潤一郎
泉鏡花
幸田露伴
中里介山
芥川竜之介
泉鏡太郎
夏目漱石
夢野久作
永井荷風
徳田秋声