“啣煙管”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くはへぎせる66.7%
くわえぎせる33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背戸せどからまはつてたらしい、草鞋わらじ穿いたなりで、胴乱どうらん根付ねつけ紐長ひもながにぶらりとげ、啣煙管くはへぎせるをしながらならんで立停たちとまつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、ちよこなんとした割膝わりひざの、真中まんなかどころへあごえて、啣煙管くはへぎせるじつながめる。……老爺ぢゞいまへ六尺ろくしやくばかりくさへだてゝ、青年わかものはばつたりひざいて、げた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寂しい道だし、一人でもつれ難有ありがたいと喜んだのに、宿はずれの並木へかかると、やっこが綱に代って、親仁は啣煙管くわえぎせるで、うしろ手を組んで、てくりてくりと澄まして帰る。……前後に人脚はまるでなし。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)