“奴”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
やつ50.6%
20.5%
やっこ16.5%
やつこ5.5%
いつ1.8%
0.7%
ヤツコ0.6%
うぬ0.5%
0.4%
うな0.2%
(他:21)2.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“奴”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語80.8%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸50.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語16.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
何でも親達おやたちは軍人にするつもりで、十ばかりのやつつかまえてウィインの幼年学校に入れたのだそうです。
『黙れ、老耄おいぼれ、拾ったやつが一人いて、もどした奴が別に一人いたのよ。それで世間の者はみんなばかなのさ。』
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
「さてはその方、あらかじめ自分でぬすみ、松の根元にかくしいたものにちがいあるまい。不届ふとどきもの!」
とんまの六兵衛 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「馬鹿……その一円は昨日きのうの診察料じゃ。それを取返しに来るような奈良原到と思うか。見損なうにも程があるぞ」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ミーダ(同じく注意し)成程。此方に向って翔んで来る羽搏きの音が風を切って迫るな。――やあ、見ろ、俺達のやっこどもだ!
対話 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
畜生っ! とどなるつもりで、口をあけた拍子に、その口の中へうまく不知火銭が舞いこんで、やっこさん、眼を白黒しながら、
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
片手かたてして、やつこ風呂敷ふろしきつきつけると、をくるりと天井てんじやうのぞきで、
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やつこかほげ、かたなゝめにしながら、一息ひといきばた/\團扇うちはをばツばツとあふいで、
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ずるずると引きずり降ろすと、あわれやこいつおしか片輪か、なんにもいわずペタリと坐って、両手を合せて拝んだものです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いえ、違います。二人組の男の方が、烏啼天駆なんで。こいつは、すこぶる変った賊でございまして、変った物ばかり盗んで行くのです。
「名はといって、十五歳までの寿命をあたえることになった」と、前の者が答えた。
売国、国賊、――あるいはそういう名が倉地の名に加えられるかもしれない……と思っただけで葉子は怖毛おぞけをふるって、倉地から飛びのこうとする衝動を感じた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
寺のヤツコが、三四人先に立つて、僧綱ソウガウが五六人、其に、大勢の所化シヨケたちのとり捲いた一群れが、廬へ来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
寺のヤツコが、三四人先に立つて、僧綱が五六人、其に、大勢の所化たちのとり捲いた一群れが、廬へ來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「駄目な事だ。いくらもがいてもこの小六が逃がすものか。さッ、来なければうぬ一突きだぞ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うぬ
檻の中 (新字新仮名) / 波立一(著)
「誰があんなつに……乞食こじきしたッてあんな奴のお嫁に成るもんか」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
煙草入たぶこれけたつてぜねだらへえ掻掃かつぱけばはずだ、ほかりやすめえし」小柄こがらぢいさんのひかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「あ、だが。馬鹿ばかだな。うなは。さ、べ。」
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「ばか。うなの家来になど、ならなぃ。殺さば殺せ。」
種山ヶ原 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
おのれ小娘、覚悟をしろ。こんな悪戯わるさをして俺の大切な役目を破ったからには生かしておく事は出来ないぞ。どうするか見ておれ」
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
「エエッ、放せ。放さぬか。貴様も悪魔の片割れか。今まで悪魔と馴れ合っていたのか。放せ。放せ。おのレッ」
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
と、みると呉の家の小さなげなんが汗を流し息を切らして走ってきた。
嬌娜 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
じょちゅうげなんあやまちをしでかして、主婦に折檻せっかんせられるような時には、嬰寧の所へ来て、一緒にいって話してくれと頼むので、一緒にいってやるといつもゆるされた。
嬰寧 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
お前さんに誘い出されて向島うわてくんだりへ往ってさ、二晩や三晩うちを明けた事も有ります、それもいけど、あんな人のだからお前さんと遊ぶにも、お前さんだって有り余る身代じゃアなし、身上みあがりをしたり
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ふつと自分の左右をふりかへつて見ると、男は、その美貌と、金と、程のよい扱ひぶりと、もともと浮気な気性からとで、若いに目をかけたり、腕のすぐれた年増芸者と張り合つたりして居るのに気がついてくる、矢も楯もたまらないやうになつて
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
建安の村に住んでいる者が、常に一人の小さいしもべを城中のいちへ使いに出していました。
秦進忠は若い時、なにかの事で立腹して、小さいしもべを殺しました。
金田 うんこそなんか、そぎやんふとあしば、やあち……。おい、とみ公、コンニヤクを一杯……。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「おゝ/\わるがきがの……そこが畜生ちくしやうあさましさぢや、澤山たんとうせいよ。ばいて障子しやうじければ、すぐに人間にんげんもどるぞの。」と
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「アトから古い漁師に聞いてみましたら、それは珍らしいものを見なさった。それはやっぱり鮫の仲間で、鯨の新婚旅行には附き物のマクラうおチウさかなで……」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
此主が女房、ねたみふかき者なるが、此事をもれ聞きて瞋恚しんいのほむらに胸をこがし、しもをとこをひそかにまねき、『かの女を殺すべし、よく仕了しおほせなば金銀あまたとらすべし』と云ひければ、この男も驚きしが、元来慾心ふかき者なれば、心安く受合うけあひける。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
『ナニ。生きとるかも知れん。馬鹿け。見てんやい。眼球ア白うなっとるし、睾丸きんたまも真黒う固まっとる。浅蜊あさり貝の腐ったゴト口開けとるばドウするケエ』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
――かくてこそ一家は円滑に、その営みはよく治まって参りますが、仮に、その家の主が、ともなりともなり、独りですべてをなそうとしたらどうなりましょう。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ありがとうございます。――たとえば、一家の営みを見ましても奴婢ぬひがおれば、は出でて田を耕し、は内にあってあわかしぐ。――鶏はあしたを告げ、犬は盗人の番をし、牛は重きを負い、馬は遠きに行く。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
泥棒どろぼうなんぞするやざあ、わし大嫌だえきれえでがすから、わしはたけ茄子なすもぎつたんだつてちやんとつちやんでがすから
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大胆ものめが、土性骨の太いやちや。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「えげつないやっちゃな」
一九二七年春より (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
秀調の針妙水無瀬しんみょうみなせは小町の難義を救ふ役なるが、作者がえたいの知れぬものを拵へしため、やっこの小万が戸迷とまどひをしたといふ形あり。
まアあんたは、粂之助を贔屓にしておるで、そう思いなはるのじゃ、これ粂之助ちょっと此処これへ来い、おのれはまだ年は十九で、虫も殺さぬような顔附をして居るが太いやッちゃ、ていよくお嬢様を誘い出して、不忍弁天の池のふちの淋しい処でお嬢様を殺して
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
貞奴の旅情をなぐさめるためにと、旅宿の近所で花火をあげさせてばかりいた男の事や、彼女の通る街筋まちすじの群集が、「ヤッコヤッコ」と熱狂して馬車を幾層にも取廻とりまいてしまったという事や
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
 体中をもって狂いまわる血のヤツめが思う御人の前にその体をつきたおすのじゃ。
葦笛(一幕) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)