“ヤツ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:やつ
語句割合
28.6%
扮装28.6%
28.6%
14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
椎根津彦は、簑笠を着て翁になり、弟猾は、箕を被つて媼にヤツし、敵中を抜けて、使命を果したとする。従来、弟猾は男の様に考へられて来たが、此は女性の神巫ミコだつたのである。
田遊び祭りの概念 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その都度、扮装ヤツした神及び伴神が現れて、土地の精霊に降服起請を強ひるのが詞の内容であつた。此が即ことゞひで、後世の所謂いひかけ・唱和及び行動伝承としての歌垣のはじめに当る。
あの鎌倉の月影がヤツの小さな家で手紙を書いてゐた阿仏尼などは
小さい芸術 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
 体中をもって狂いまわる血のヤツめが思う御人の前にその体をつきたおすのじゃ。
葦笛(一幕) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)