“いでた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
出立49.0%
扮装31.4%
打扮5.9%
3.9%
扮裝3.9%
装立3.9%
装衣2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真女児は、「我身おさなきより、人おおき所、あるいは道の長手ながてをあゆみては、必ず気のぼりてくるしきやまいあれば、従駕ともにぞ出立いでたちはべらぬぞいとうれたけれ」
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そのうちに蔵元屋の番頭や若い者らしく、身軽に扮装いでたった男が四、五人、息堰いきせき切って駈付けて来た。ソレ莚よ、棺桶よ、荷い棒よと騒ぎ始めた。
と身軽に打扮いでたち、るもいとわず出立いたしますると、途中から愈々いよ/\雨がはげしくなりましたので、余儀なく一泊いたしまして、翌日二居峠の三俣村という処へまいります。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
余りいでたちが仰々しいので可笑しくなった。これで頂上まで僅に一里半しかない山に登るのだから誠に呆気ない。焦茶色の耳の立った小さな犬が二ひき、後からいて来る。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
先供さきどもには北條、梶原、三浦、畠山、あとおさへには土肥どひ安達あだち……なほ數々の大小名が平家の殘黨に備ふる用心もござらう、諸國に威勢を示すためでもござらう、いづれも甲冑よろひかぶと爽かに扮裝いでたつて
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
起き上がって薙刀なぎなたを拾った時、次の間のふすまがサッと開いた。甲斐甲斐しく装立いでたった近侍の者、三人、五人、七人、十人ずつ——得物を取って続々と八方へ駈け散ってゆく。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが慰めとなり、わが友となり、わが筆を教え、わがこころを養いし林や流れや小鳥にまでも別れを告げばやとかくは装衣いでたちぬ、されど翁にはひとまず父の家に帰りて万事よろず仕度したくを終えし後
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)