“よそお”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨソオ
語句割合
54.7%
40.8%
化粧1.2%
装飾0.8%
0.8%
扮装0.8%
偽装0.4%
装粧0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、じりじりとあせってもならぬ。姿こそ、変生女性へんじょうにょしょうよそおっては居れ、胆は、あくまで猛々たけだけしいわたしでなければならぬ。眠ろう——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
お綱は情熱と理智のたたかいにもまれて、固く睫毛まつげをふさいでいた。弦之丞には、静かに眠っているふうをよそおっている心の奥で——。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美女が化粧よそおえば一層いっそうにおいをし醜女がとりつくろえば、女性らしい苦労が見えて、その醜なのが許される。
女性の不平とよろこび (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
和蘭陀オテンダ風に装飾よそおわれている。壁に懸けられたは壁掛けである。昆虫の刺繍が施されてある。諸所ところどころに額がある。昆虫の絵が描かれている。天井にも模様が描かれてある。その模様も昆虫である。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それに驚いたか人影は、急にバラバラと四方へ散り、後に残ったのは女ばかり、これも踊り子の一人と見えて、上流の姫君のよそおい姿、長い垂れ髪の乱れているのは、格闘をした証拠であろう。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と彼の前に立ったのは白衣の直垂したたれ、白糸おどしの鎧、白い烏帽子を後様に戴き、白柄の薙刀を抱い込んで白馬に跨がった白髪の武人——蘇門山村良由と、同じ扮装よそおいに出で立った孫兵衛
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あれほど、内蔵助が緻密ちみつに身辺を偽装よそおい、同志の工作に霧を張っていてもこうである。まして、堀部、奥田、原、大高などの面々が急激に事を起そうとしたとて成功する筈はない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日二人の装粧よそおいは、晴の席へ臨むような盛装であった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)