“よそおい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
48.0%
26.0%
装束6.0%
扮装6.0%
服装4.0%
化粧2.0%
化装2.0%
粧装2.0%
装粧2.0%
装飾2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつ頃からこの不思議なよそおいをして、この不思議な歩行あゆみをつづけつつあるかも、余には解らぬ。その主意に至ってはもとより解らぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
日本一にっぽんいちの無法な奴等やつら、かた/″\殿様のおとぎなればと言つて、綾錦あやにしきよそおいをさせ、白足袋しろたびまで穿かせた上、犠牲いけにえに上げたとやら。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
武士さむらいたちの装束よそおいを見ると、どうやら、狩猟かりくらの帰りでもあったかもわかりません
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どこぞの内儀おかみらしい扮装よそおいでまじっているのを見出しても、別に、気にも止めはしなかった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
空飛ぶ鳥を見よ、かず、刈らず、倉に収めず。野の百合ゆり如何いかにして育つかを思え、労せず、つむがざるなり、されど栄華を極めしソロモンだに、その服装よそおいこの花の一つにもかざりき。
(新字新仮名) / 太宰治(著)
翌日、千代子は化粧よそおいを凝らして停車場に来た。その夕、大槻は千代子を送ってプラットホームに降りたが、上野行きの終列車で帰った。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
何の気もなく見ると、中央まんなか華奢きゃしゃな車に盛装した高谷千代子がいる。地が雪のようなのに、化装よそおいらしたので顔の輪廓が分らない、ちょいと私の方を見たと思うとすぐ顔をそむけてしもうた。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
忽然こつねんと下界へちて来た一つの星みたいに見えた。それが、「源太ヶ産衣うぶぎ」や「髯切ひげきり」の燦爛さんらんとは知るよしもなかったが、何しろどこか粧装よそおいが違う。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朽葉色くちばいろ法衣ころもや、黒い法衣ほうえばかりの中に、たった一人、彼女の装粧よそおいだけが眼ざめるほど鮮麗だった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このくすぶつた竹藪の家では、その傾いた屋根の下の、あらゆる物、あらゆる空気、あらゆる心に、こんな豪華(!)な装飾よそおいを導き入れる何の用意も出来てゐない。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)