“華奢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゃしゃ59.1%
きやしや27.0%
かしゃ9.2%
くわしや2.7%
はで0.9%
おしやれ0.3%
かしや0.3%
くしや0.3%
キヤシヤ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無言できながらふところの中で君太郎の華奢な手を握りしめていたが、私もこの時ほど君太郎をいとおしく感じたことはなかった。
生不動 (新字新仮名) / 橘外男(著)
その爲に武士をてたといふひどい跛者で、身體も至つて華奢、町人のやうに腰の低い、縞物などを着た、至つて碎けた人柄です。
若い顕官たち、殿上役人が競うように凝った姿をして、馬やにまで華奢を尽くしている一行は、田舎の見物人の目を楽しませた。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
実際平安朝は表面は衣冠束帯華奢風流で文明くさかつたが、伊勢物語や源氏物語が裏面をあらはしてゐる通り、十二単衣でぞべら/\した女どもと
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
売れるさかりの華奢をきわめた人気ものだけに……それには、そうした、あたりまえでない、世間の眼をみはらせた最後だけに、同情だの憐憫だのおせッかいだの
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
靈魂よ、汝の輪廓に這ひよる脆い華奢な獸の哲理を知れ。翼ある聲。眞實の放逸。再び汝はほろぶる形象に祝福を乞はねばならぬ。
聖三稜玻璃:02 聖三稜玻璃 (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
臙脂あかあかと、華奢のきはみの絵模様に
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
新しい奈良の都の住人は、まださうした官吏としての、華奢な服装を趣向むまでに到つて居なかつた頃、姫の若い父は、近代の時世装に思ひを凝して居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)