“棄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
87.9%
すて5.3%
ちゃ2.9%
すつ1.8%
ずて0.6%
0.6%
0.3%
うつ0.3%
ウチ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茫然ぼんやりしてると、木精こだまさらふぜ、昼間ひるまだつて用捨ようしやはねえよ。)とあざけるがごとてたが、やがいはかげはいつてたかところくさかくれた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
マッチも出て居たろうけれどもマッチも何も知りはせぬから、ストーヴで吸付すいつけた所が、どうも灰吹がないので吸殻すいがらすてる所がない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「まあ/\、何とかそこのところを都合つけてくれ。この通りもう腰が立たないんだから、ちゃって置けば凍え死んでしまう」
一年の計 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
そのすつるところのものは、形体に属する財物か、または財にひとしき時間、心労にして、そのむくいとして得るものには、我が情を慰むるの愉快あり。
教育の目的 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其外色々の事を云つてゐる。教師の名は大抵呼びずてにする。なか一人ひとり広田さんと云つたものがある。それから何故なぜ広田さんは独身でゐるかといふ議論を始めた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
静が産んだ義経の子は、吾妻鏡だと“——台命ニ依ツテ由比ヶ浜ニテシム”となっている。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに大后いたく恨み怒りまして、その御船に載せたる御綱栢は、悉に海に投げてたまひき。かれ其地そこに名づけて御津みつさきといふ。
「年長く病みし渡れば、月かさね憂ひさまよひ、ことごとは死ななと思へど、五月蠅さばへなす騒ぐ児等を、うつててはしには知らず、見つつあれば心は燃えぬ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あまんしやぐめが、其邪魔をしようと、一番鶏の鳴きまねをした。たけたの番匠が「けいまぎ(掻い曲げ)うっちょけ(ウチ置け)」
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)