“死”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
58.9%
じに9.6%
しに7.0%
3.8%
3.4%
しん2.9%
2.2%
くたば1.7%
しな1.2%
0.9%
(他:49)8.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
んで、そして何處どこかで、びつくりして自分じぶんいてわびる無情むじやう主人しゅじんがみてやりたいとおもひました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
父は、山宿で一年、張り合いのある日をつづけることができて、女房、子供にも、立派に体面保って、恥を見せずに安楽なかたを致しました。
十五年間 (新字新仮名) / 太宰治(著)
くらゐいたゞいても、そなたになれてなんとしよう。しかし、宮仕みやづかへをしてもなねばならぬ道理どうりはあるまい」
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
其れだからこの附髷つけまげや帽の流行品などに浮身うきみをやつして食べる物も食べずに若じにをする独身ものもあると云ふことである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
兄貴のフェリックス——待ってなんかいるもんか。じにをしたかないからなあ、おれは……。今すぐ食いたいんだ。なんでもいい、草でもいい。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
昨年こぞ今年ことしなてや、首里しゆりをさめならぬ、那覇なはをさめならぬ、御百姓おひやくしやうのまじりかつじにおよ
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
年長く病みし渡れば、月かさね憂ひさまよひ、ことごとは死ななと思へど、五月蠅さばへなす騒ぐ児等を、うつててはしには知らず
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
我答へて彼に曰ふ。しにてさきに我に涙を流さしめし汝の顏は、かく變りて見ゆるため、かの時に劣らぬ憂ひを今我に與へて泣かしむ 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
新「おしよ、しにたい/\って気がひけるじゃアないか、ちっとは看病する身になって御覧、なんだってそんなに死度いのだえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
てめえが好きでおっんだものを、人がばらしたとにらんでたんだからね。しかし、それにしても、だんな、この文句が気になるじゃござんせんか。
早「えゝさぞまア力に思う人がおっんで、あんたはさみしかろうと思ってね、わしも誠に案じられて心配しんぺえしてえますよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
母「別れエつれえたッておっぬじゃアなし、関取がに逢って敵いって目出度くけえって来たらえじゃアねえか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ううん、ううん」とかれは言った。「二人いればにはしない。一人が一人を助けるからね。持っている者が持っていない者にやれるのだ」
そのうち高丸たかまる田村麻呂たむらまろするど矢先やさきにかかって、乱軍らんぐんの中ににしてしまいました。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
てきいきおいがたいそうつよくって、味方みかたのこらずにと覚悟かくごをきめたりしたこともありましたが
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
此男このをとこちゝしんあと市街外まちはづれにちひさな莊園しやうゑん承嗣うけついだので
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
けれども僕は馬場金之助ばばきんのすけの墓のみ見出して、しんだときいた母の墓を見ないので、不審に思って老僧にい、右の事をたずねました。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
お沢 どうぞ、このままお許し下さいまし、唯お目の前を離れましたら、里へも家へも帰らずに、あの谿河たにがわへ身を投げて、しんでおわびをいたします。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いえ、私はな、やっぱりお伊勢なんですけれど、おとっさんがくなりましてから、継母ままははに売られて行きましたの。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自家うちの弥吉でございます。職人並みに年期を入れさせておりますが、あれはくなった家内の甥で——。」
ある時八等書記がくなつたので、くるま代をはずむで貰つて、告別式の演説に出掛けて往つた。いつもの通り立板に水の弁舌で故人を褒め立ててゐると聴衆は変な顔をし出した。
「へ、へ、へ、へ、どんなものだ。その煙りを嗅いだが最後、手前の鼻はもげっちまうぜ。気息を抑える発臭剤! 可哀そうだなあ、くたばれ死れ!」
柳営秘録かつえ蔵 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「飛び込んで来た冬の蠅さな。くたばったのは自業自得だ。押し詰まった師走しわす二十日に二十両たア有難え」
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ナーニ大丈夫だ、くたばりゃアしねえ。死った所で惜しかアねえ」もう一人の仲間がこう云った。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
晃 死ね、死ね、死ね、民のためにきさま死ね。見事に死んだら、俺も死んで、それから百合を渡してやる。死ね、しなないか。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「その上、金もふんだんにあるし、一流の作家だし、しななければならぬ理由が何処どこにあるんだ」
流行作家の死 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
追ひ払はれたる後に後悔の言葉、または末段の「虚言いつはりを云ふまじと、毎朝まいてう天道氏神を祈りしかども、若き者の悲しさは、只今非業にしなんとは思ひも寄らず」より以下、句々妙味あり
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
しかも生きている、ふるえている、わなないている、気死して醒めて、痙攣して、極度に蒼ざめて、また赤く熱して、膨らんで、張って、真っ白にちかかってである。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
——溝川にちた鯉の、あの浅ましさを見ますにつけ、死んだ身体からだみにくさは、こうなるものと存じましても、やっぱり毒を飲むか、身を投げるか、自殺を覚悟していました。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
泣いてもれても、ちたらお陀仏おだぶつ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それを我にあたへたまふまじきや、たゞにはもらふまじ、こゝに銭六百あり、しぬいきるかのきはにいたりて此銭を何にかせん
それを我にあたへたまふまじきや、たゞにはもらふまじ、こゝに銭六百あり、しぬいきるかのきはにいたりて此銭を何にかせん
この時にはふもとの村々には大雷雨があって、物を知れる年寄などは又誰れか池で身投みなげをしてしぬんだな、と噂をするのである。
森の妖姫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここにそのみめ須世理毘賣すせりびめは、はふりもの一〇を持ちて哭きつつ來まし、その父の大神は、すでにせぬと思ほして、その野に出でたたしき。
ここに追ひ下し取る時に、すなはちその石に燒きかえてせたまひき。
小山なすかばねもとに、身動みじろぎもえならでする、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
はあかゝさんが肺結核はいけつかくといふをわづらつてなくなりましてから一週忌しうきぬほどにあとひました、いまりましてもだ五十
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ほんにおめえもおしなさんになくならつたのが不運くされだつけのさな、そんだがおめえ長命ながいきしたゞけええんだよ」ばあさん口々くちぐちなぐさめつゝいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
御機嫌に障つたらばゆるして下され、誰れか呼んで陽気にしませうかと問へば、いや遠慮は無沙汰、その父親てておやは早くにくなつてか、はあかかさんが肺結核といふをわづらつてなくなりましてから一週忌の来ぬほどに跡を追ひました
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ええ、お願いです。私、ひとりを残さないで、つれてって下さい」
「下谷の一月寺におるッて書いてあります。お長屋の衆、後生ごしょうですから、お、お綱にちょッと知らせておくんなさい。あ……あいつに一言ひとこと、い、いい残すことがあります。わっしがこのままってしまうと、お綱は、とうとう一生知らずにいるでしょう……」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「言うちゃなんやけど、今日まで生命があったのは、こら神さんのお蔭や。こないだの山崩れでころッとてしもたもんやおもて、もういっぺんベンゲットへ帰ろやないか。ここで逃げ出してしもてやな、工事が失敗すかたんになって見イ、死んだ連中が浮かばれん。わいらは正真正銘の日本人やぜ。」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
(間)女よお前は俺に問うか、「語れ公子を殺せし毒と」(銀の竪琴を見て)毒は白銀の弦より流れ、あふれて彼をころしたのだ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
天之を生みて、天之をころす、一に天にまかさんのみ、吾れ何ぞ畏れん。
ここに國夫玖くにぶくの命の放つ矢は、建波邇安の王を射てころしき。
自殺者の眼のやうに、あがつてござるお月樣、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
どのうをもみんなあがつてしまふ。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
今うする身の御恩は萬分が一を送らねど、切めてはがいを加へ參らせじとのすさび、憎くき奴とは思し給ふとも、うせたる後は吊らはせ給へとて、眞心よりの涙に詞はふるへて、たゝみにつきたる手をあげも得せず、恐れいりたる躰
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さるにても此まゝにてむすめごがうせ給はゞ我が命をめされ候へ、こゝにをられ候人々こそよき証人しようにんなれといひつゝ、赤裸あかはだかになりてかみをもさばき井のもとにはしりよりしたゝかに水をあび、雪の上に蹲居うづくまりゐてなにやらんとなへていのりけり。
「内陣の秘密を洩らす者は、肉親といえども許されない! 洩らしたな浪江! 聞いたな茅野雄! ……娘ではないぞ! 甥でもない! 教法の敵だ! おのれ許そうか! ……生かしては置けぬ! 犬のようにくたばれ!」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「見やがれ。コン畜生ちくしょうくたばるんなら手際よくクタバレ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「そら、あの西の勘三さんの田ン中の掘切でねていたんだッてよ。泥深い中にからだ半分はんぶん突っささったまま、首イこうたれてつめたくなったんだッてよ」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
それが、近ごろねまして、ちょっとまとまったものを貰ったから、それを資本もとでにここで開店いたしましたこの居酒屋、チチン。……へッ、嘘をつけ、唄の文句ならそれでもいいだろうが、そんなチョロッカなことじゃ世間は誤魔化されねえ。……おい、六平、芳太郎さんの眼は節穴ふしあなじゃアねえよ。
喰うものも喰わずに三代かかって溜めこんでも、これだけのものは残せねえ。……なんだなんだ、今さららしくギョッとしたような面をするねえ。……実は、芳太郎、宇津谷峠うつのやとうげの雨やどり、この三百両は按摩あんまを殺してった金だといやア、おお、そうかと嚥みこんでやる。子供をあやすんじゃあるめえし、上州の叔父がねまして。……ちえッ、笑わせるにもほどがある。
死んだ夢を見ました。死んで暗い道をひとりでとぼとぼ辿たどって行きながら思わず『マサカしのうとは思わなかった!』と叫びました。全くです、全く僕は叫びました。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「今じゃそうも行かない。これでも山じゃしのうとしたことさえあったっけがね」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
是則これすなはちいきてかたちを以てめぐり、しゝてはたましひを以てめぐるゆゑなりとかや。
是則これすなはちいきてかたちを以てめぐり、しゝてはたましひを以てめぐるゆゑなりとかや。
夫婦ふうふかしらならべて雪中にたふしゝけり。
「あんなのにかぎって、ころっとまいるものだ。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
小額付こびたいづけに一文字の大髷おおまげ打割ぶっさき羽織に小倉こくらはかま白柄朱鞘しろつかしゅざやの大小をかんぬきのように差しそらせて、鉄扇片手に朴歯ほうば下駄げたを踏み鳴らしてまわるいかつい豪傑が、まるで順番のようにばったばったと他愛なくまいる。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
是の時に保食神まことすでみまかれり、唯し其の神の頂に牛馬化為れり云々(岩波文庫本)。
哀しきかも我が父、痛ましきかも我が母、一身死に向ふ途をうれへず、唯二親世にいます苦を悲しぶ。今日長く別れなば、何れの世にかることを得む。すなはち歌六首を作りてみまかりぬ。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
精もこんも吟味の練磨れんまに打ちこんで、こうも身を痩せさせているのは、しゃれや冗談でやっているのではありません。多寡がおっこちた鶴一羽。ひと目、創をあらためて、いわく因縁いんねん故事来歴こじらいれき、死んだものか殺されたものか、突き創なら獲物はなに。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「ざま見よ、気味が宜いな。貴様の阿母おつかあごねつたがいや、やあい、親なしい!」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「性蓮院妙相日縁信女、父本皓、母渋江氏、安永あんえい六年丁酉ていゆう五月三日しす、享年十九、俗名千代、作臨終歌曰りんじゅううたをつくりていわく云々うんぬんとしてあるのは、登勢の生んだ本皓のむすめである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かりそめにもぬしある人のものから艶書を持って来て返事をやるような文治と心得てるか、なんの為に文治の所へ来て居る、わりゃア畳の上じゃアしねねえから、これから真人間になって曲った心を直すからと云うので
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
友「おいお村/\、おいお村もう死骸が見えなくなったか、勘忍してくんな、己だけ死におくれたが、とても此処じゃアしねねえから吾妻橋から飛込むから、今は退潮ひきしお上汐あげしおか知らないが、潮に逆らっても吾妻橋まで来て待ってくんな、勘忍してくんな、死におくれたから」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
むかすの間貫一はすんですもうとる」
はい、旦那さま、一年のうちに女房かかあと、娘と、男の子を二人られました。こうして私を愛してくれるべき可愛い者達にすっかり先死さきだたれ、おまけに大病に取憑かれて、すんでのことに彼世あのよへ行くところでございました。
幻想 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
辛未かのとひつじ、皇太子、使をまたして飢者を視しむ。使者かへり来て曰く、飢者既にまかりぬ。ここに皇太子おほいこれを悲しみ、則ちりて以て当処そのところほふりをさめしむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)