“まか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マカ
語句割合
33.0%
30.1%
23.6%
摩訶3.6%
退1.9%
1.1%
1.1%
1.0%
0.6%
0.6%
0.4%
0.4%
目勝0.4%
目翳0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
摩珂0.2%
0.2%
0.2%
真赤0.2%
0.2%
0.2%
麻迦0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな深刻味のあるものを一女性の繊手せんしゅまかせて夫子ふうし自らは別の境地に収まっている。鴎外はなぜそんな態度を取っているのだろう。
(予美と申すは地下の根底にありて、根の国、底の国とも申して、はなはだきたなくしき国にて、死せる人のまかり往くところなり)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
それゆえ誰かそれをどうにか出来る者にまかさなければならなかったからであるし、私の財政に関しては、収税請負人は富裕であって
その一見、平々凡々な、何んでもない出来事の連続のように見える彼女の虚構の裡面りめんに脈動している摩訶まか不思議な少女の心理作用の恐しさ。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
滿座の人々感に堪へざるはなく、中宮ちゆうぐうよりは殊に女房を使に纏頭ひきでもの御衣おんぞを懸けられければ、二人は面目めんもく身に餘りて退まかり出でぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
既に如此かくのごとくなれば、怪はいよいよ怪に、あるひは夢中に見たりしあとなほ着々ちやくちやく活現しきたりて、飽くまで我をおびやかさざればまざらんと為るにあらずや、と彼は胸安からずも足にまかせて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
うれしくツて/\、雀躍こをどりをするやうなあしどりで、「やつちあまかつたい。おう、まかつた、まかつた、わつしよい/\。」
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と云って大笑されましたので、流石さすが老練の塚江事務官もけむまかれたまま引退ひきさがったものだそうです
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「もう、金はそこにあるだけだ——それで今月中をまかなつて呉れないと困るよ。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
声を放つて漁夫の詞を誦して、素髪風にまかせて揚げ遠心雲と与に遊ぶといふに至つて、立つて舞はんと欲しぬ。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
辛未かのとひつじ、皇太子、使をまたして飢者を視しむ。使者かへり来て曰く、飢者既にまかりぬ。ここに皇太子おほいこれを悲しみ、則ちりて以て当処そのところほふりをさめしむ。つかつきかたむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
先の連合つれあいに嫁いたのだって、傍の者や、向うがヤイヤイ言ってくるし、そこへもってきて、自分は、もう、あんな女房を取るとすぐ女房にまかれて、妹をそでにするような
雪の日 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
国王これをおとない眼を開きて相面せよといいしに、わが眼睛耀てりて、君輩当りがたしと答え、国史に猿田彦大神、眼八咫鏡やたのかがみのごとくにして、赤酸漿あかかがちほどかがやく、八百万やおよろず神、皆目勝まかちて相問うを得ずとある。
あな遠し遠き山脈やまなみ、あな高し高き山脈やまなみ、立ちとまり見れども消えず、目ふたぎて傷めど尽きず、目翳まかげして遥けみ見れば、いや寂し薄きの虹、また見ればさらに彼方に、いや高き連山つらやまの雪
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ては半燒酎なほしむらたのんでひにつて、それをみながら大氣焔だいきえんく。留守居るすゐ女中ぢよちうけむまかれながら、ちやれてす。菓子くわしす。
また、将来のお計りも、すべて、おまかしあって、万まちがいないでしょう。……不肖ふしょういささか学び得てお役に立ちそうなことは、今日までに、ほとんど申しあげて、あつくご会得えとくもあることと存じまする。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成ス/世情皆粉飾/哀楽一真無シ/只此ノ酔郷ノ内ニ/遠ク古ノ人ヲ求ム/小児ハ李太白/大児ハ劉伯倫/世ヲ隔テテ同飲ニまかセ/我酔ヒテ吾ガ貧ヲ忘レン〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
不思議に思ってのっそり歩みよりながら、よくよく見ながめると、無理ない。まことに天地自然玄妙げんみょう摩珂まか不思議、畜生ながら奴等もまた生き物であって見れば甚だ無理がないのです。
侍童 御方おんかたはかまかうとてはなってわせられました。とほくへはなれてゐいとおほせられましたゆゑ、わたくしはさやういたしました。
(活字になると、何だか自分が書いたものぢやないやうな気がするな……何としてもこれが俺の二度目の小説なんだ、運命にはまかされたが、この収穫で悦びを得たいものだ。)
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
真赤まかんだのも稀にまじつて居て其度そのたびに日本の秋を想はせた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
燕王精騎を率いて左翼をく。左翼動かずして入る能わず。転じて中堅をく。庸陣を開いて王の入るにまかせ、急に閉じて厚く之を囲む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
天之を生みて、天之をころす、一に天にまかさんのみ、吾れ何ぞ畏れん。吾が性は即ち天なり、躯殼くかくは則ち天をおさむるの室なり。精氣せいきの物と爲るや、天此の室にぐうす。遊魂いうこんへんを爲すや、天此の室をはなる。
内容、外観共に、古今まれに見る麻迦まか不思議な存在だ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)