“卷”のいろいろな読み方と例文
新字:巻
読み方割合
ま68.8%
まき17.2%
くわん4.7%
まく3.1%
かん1.6%
まい1.6%
まか1.6%
まけ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是(これ)は偉(えら)い!……畫伯(ぐわはく)の自若(じじやく)たるにも我折(がを)つた。が、御當人(ごたうにん)の、すまして、これから又(また)澁谷(しぶや)まで火(か)を潛(くゞ)つて歸(かへ)ると言(い)ふには舌(した)を卷(ま)いた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
平常(つね)の部屋(へや)に倚(よ)りかゝる文机(ふづくゑ)の湖月抄(こげつせう)こてふの卷(まき)の果敢(はか)なく覺(さ)めて又(また)思(おも)ひそふ一睡(いつすゐ)の夢(ゆめ)夕日(ゆふひ)かたぶく窓(まど)の簾(すだれ)風(かぜ)にあほれる音(おと)も淋(さび)し。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そも女人(をんな)は、一代(だい)五千卷(くわん)、七千餘卷のどの經(きやう)にも佛(ほとけ)になれないと厭(きら)はれてゐるが、法華經(ほけきやう)ばかりには女人(によにん)佛(ほとけ)になると説かれてゐる。
見忘れたか汝等能く聞け身延山(みのぶさん)の會式(ゑしき)戻(もど)り罪作りとは思へども見るに忍びぬ此場の時宜(しぎ)命(いのち)は暫時(ざんじ)助(たす)け船七十五里の遠江灘(とほたふみなだ)天窓(あたま)の水先押曲(まげ)て尻を十分(ぶん)卷(まく)り帆(ほ)に早く湊(みなと)へ逃(にげ)込て命ばかりの掛り船ドリヤ梶(かぢ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
余(よ)は不知庵(フチアン)がこの書(しよ)を我(わが)文界(ぶんかい)に紹介(せうかい)したる勇氣(ゆうき)をこよなく喜(よろこ)ぶものなり。第(だい)二卷(かん)の速(すみやか)に出(い)でんことを待(ま)つ。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
其(その)場所(ばしよ)が全(まつ)たく僕(ぼく)の氣(き)に入(い)つたのである、後背(うしろ)の崕(がけ)からは雜木(ざふき)が枝(えだ)を重(かさ)ね葉(は)を重(かさ)ねて被(おほ)ひかゝり、前(まへ)は可(かな)り廣(ひろ)い澱(よどみ)が靜(しづか)に渦(うづ)を卷(まい)て流(なが)れて居(ゐ)る。足場(あしば)はわざ/\作(つく)つた樣(やう)に思(おも)はれる程(ほど)、具合(ぐあひ)が可(い)い。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
端(は)ては半燒酎(なほし)を村(むら)の子(こ)に頼(たの)んで買(か)ひに遣(や)つて、それを飮(の)みながら大氣焔(だいきえん)を吐(は)く。留守居(るすゐ)の女中(ぢよちう)は烟(けむ)に卷(まか)れながら、茶(ちや)を入(い)れて出(だ)す。菓子(くわし)を出(だ)す。
此(この)時上段の簾(みす)の前には赤川大膳(あかがはだいぜん)藤井左京(ふぢゐさきやう)の兩人繼上下(つぎかみしも)にて左右に居並び常樂院天忠和尚(てんちうをしやう)が披露(ひろう)につれ大膳が簾を卷(まけ)ば雲間縁(うんけんべり)の疊(でふ)の上に錦(にしき)の褥(しとね)を敷(しき)天一坊安座し身には法衣(ころも)を着し中啓(ちうけい)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)