“時宜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じぎ84.8%
じき9.1%
しぎ3.0%
じんぎ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから指をんでいた子供に「さあ、坊ちゃん、お時宜じぎなさい」と声をかけた。男の子は勿論もちろん玄鶴がお芳に生ませた文太郎だった。
玄鶴山房 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
で、主人あるじ驚愕おどろきは私よりも又一倍で、そう聞く上は最早一刻も猶予は出来ぬ、早速その窓を取毀とりこわし、時宜じきればの室全体を取壊とりくずしてしまわねばならぬと、すぐに家令を呼んでおもむきを命令した。
画工と幽霊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
うるやと容子を尋ねけるに親十兵衞が云々しか/″\にて年貢のお金に差支さしつかよんどころなく身をうる時宜しぎなれば何卒おかゝへ下されたく如何樣いかやうつらかなしひ事成とも御主人大事御客樣きやくさま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何の義理時宜じんぎに、お煩いなさっていものでござります。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)