“直”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
24.7%
すぐ17.6%
ただ8.3%
7.8%
ただち6.7%
なお6.4%
じき5.9%
なほ3.7%
じか3.2%
2.7%
ぢき1.8%
たゞち1.7%
たゞ1.6%
ちょく1.0%
1.0%
ぢか0.7%
ひた0.7%
ちよく0.3%
スグ0.2%
ぴつた0.2%
あたひ0.2%
なほし0.2%
アタヘ0.2%
なを0.2%
ヂカ0.2%
ナホ0.2%
ずつ0.1%
あたえ0.1%
あたい0.1%
ぢつ0.1%
タダチ0.1%
タヾ0.1%
タヾチ0.1%
チョク0.1%
あたへ0.1%
0.1%
ただし0.1%
つい0.1%
つゝ0.1%
ぴった0.1%
アタヒ0.1%
あた0.1%
いそ0.1%
じきに0.1%
じっ0.1%
すなほ0.1%
すんぐ0.1%
そご0.1%
たた0.1%
たゞし0.1%
つぐ0.1%
0.1%
なおす0.1%
なおっ0.1%
なおり0.1%
ばつた0.1%
0.1%
ぴっ0.1%
まこと0.1%
ろく0.1%
0.1%
タダ0.1%
0.1%
ナオ0.1%
ヒタ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが「吾がやどに生ふる」というからには、吾が家の庭の中かもしくはぐその居周りかに野生せる普通の草でなければならない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「多加ちゃんがあすこへはいるとに、日曜学校の生徒からだって、花を一束貰ったでしょう。さあ、お花だけにいやな気がしてね」
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「曾呂崎と云えば死んだそうだな。気の毒だねえ、いい頭の男だったが惜しい事をした」と鈴木君が云うと、迷亭はちに引き受けて
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
男「前橋くなア此処を構わずずうッと真直ぐ往って、突当って左へ曲って又突当ると、向うに橋が見える、それを渡ればきだ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
されどこの歌を以てに「歌にあらず」(厳格なる意味の)とはなさず。この歌が幾分か歌ならざる方に近づきをるは論をたず。
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
すなわち人のためにする仕事の分量はりもさず己のためにする仕事の分量という方程式がちゃんと数字の上に現われて参ります。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ハントの家はカーライルの近傍で、現にカーライルがこのに引き移った晩尋ねて来たという事がカーライルの記録に書いてある。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二洲は山陽の父春水の友で、妻猪川氏を喪つた時、春水が妻飯岡氏静の妹をして続絃せしめた。即ち二洲は山陽の従母夫である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
叔父の家は広い植木屋の地内で、金目垣一つ隔てて、にその道路へ接したような位置にある。垣根のには、細い乾いたがある。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そして面倒臭さうに顏をしかめてこちらをじツとながめてゐたが、「今下の人が、もうきお晝だと云うてたのに——なんにも無いよ」
会うて篤と話をしたらに訳は分らうと思ふで、是非一通りは聞いて貰ひたい。その上でも心が釈けん事なら、どうもそれまで。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
印南は嘗て蘭軒に猪牙舟のを求められて、に蛇目傘と答へたと蘭軒雑記に見えてゐるから、必ずや詩をも善くしたことであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
からひついて、何時までつてもらなかつたから、もいはないでをさがつた。ちにれるやうに快復したのである。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「飛んだ久松の孫右衛門さ。旦那のいねえ夜を合図で知らせて、引っ張り込んでた情人あ誰だ? に申し上げた方が為だろうぜ。」
其れを、お正月近くのの良い時に、掻い掘ツて大仕掛に捕るです。鯉、、其の外色々のものも、一緒に馬鹿々々しく多く捕れるさうです。
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
無論誠吾がに逢つたのではないが、に云ひけてらした。夫でも其子は期日迄に国へ帰つて差支なく検査をましてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ぎて、ポカ/\するが、髯面となると、もうく、がボーツとして、気焔らなくなつてふ。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
若しにしてなく、にしてならずんば、又是病なり。故に質を存せんと欲する者は先づらく理径明透して識量宏遠なるべし。
文芸鑑賞講座 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この時、姫の心は、急にぎを感じた。さつと——汗。全身に流れる冷さを覚えた。い感情を持つたことのないあて人の姫は、に動顛した心を、とり直すことが出来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其にお前、昨夜も宵の口にお前のの前を通つたら、り戸を締めて、隣の洗濯屋の婆さんに聞いたら、其前の晩から歸らないつて言つてたよ。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
と叫んだのだ——來て寢よは、來つ寢よなので、この夫どののことばによつて岐都禰といふとある。そこで、この野干の生んだ子を岐都禰といふ名にし、姓を狐のとした。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
少しおくれて東京から高田浪吉、辻村の両君が立ち、神戸から加納暁君が立つた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
其宰領が、山部宿禰なのでせう。ちようど海人部があまと言はれるやうに、山部もと言はれてゐます。・山君などいふのが、其です。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
人足使用したのを一人勞作して、一平均時間ると、に八十餘日した計算である。
その光りで照し出されたのは、あさましくんだ座敷だけでなかつた。荒板の牀の上に、薦筵二枚重ねた姫の座席。其に向つて、ずつと離れた壁ぎはに、板敷にに坐つて居る老婆の姿があつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
後世の因明論理や儒者の常識を超越した社会現象は、皆、此即位又は元旦の詔旨(のりとの本体)のす、と言ふ威力の信仰に基いてゐるのだ。
待設けたりと云ひつゝ兩人と立上り左仲を中に取圍みサア懷中の金を置て彼是いふ時は是非に及ばず荒療治だぞと兩人左仲が手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この時に大和のの祖先のアチのが、天皇をひそかに盜み出して、お馬にお乘せ申し上げて大和にお連れ申し上げました。
れいののやからとは平ぜい往来の頻繁なこの宮の舎人をつとめてゐるだけに尚さら、小黒の胸にはひしひしと感じられるのだつた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
『そら分りまんがな、きに。……カザがしますよつて、えカザや。……んぼ隱れなはつても、あきまへんで。』
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ニ斎藤某ニ通知シ死体ヲ一見セシメタルニク其雇人ナルコト判明シタルノミナラス、他殺ニスシテ実ハ自殺ナル事ヲモ確定セラレヌ。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
尾張にに向へる、尾津の崎なる一つ松、あせを。ひとつ松 人にありせば、大刀けましを。着せましを。一つ松、あせを(景行記)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
(7)便ノ助辭ハ文中多クニノ意ヲアラハセドモ、元來、便ノ字ハ或ハ「ニ」ノ意ヲアラハス助辭ニ用ヒラルヽ事モアリ。
桃花源記序 (旧字旧仮名) / 狩野直喜(著)
やはり、どこにか、自分の家をもっている人間の(背負っている)さというところがある。微妙なものと感心した。
およそこの倭建の命、國けに𢌞りでましし時、久米が祖、名は七拳脛膳夫として御伴仕へまつりき。
致せと云ながら直樣自宅に立歸りお花が部屋に這入ばお花はハツト仰天して友次郎を夜着の中に手早くに有し友次郎が脇差
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
青年の父の杉野と云う子爵も、少女の父の唐沢男爵も、共に聞えた貧乏華族である。黄金のの前に、黄金の剣の前には、何の力もない人達だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
しありしかば甚兵衞勝手はて覺え居れば今日こそ好機なれと裏口り水口をて見ればの如く掛錠けざる樣子故シテたりとと入り居間箪笥
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ぞと竊に目配すれば赤川大膳藤井左京と寄て次助佐助が後に立寄突落せばれや兩人は谷底眞逆樣に落入て微塵に碎けて死失たりまた常樂院は五人の者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
追かけて来た人達は、色々にいってお島をなだめたが、お島は箪笥をはめ込んである押入の前に喰着いたなりで、身動きもしなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
かう言ふ風に、出来るだけの奉仕をするからは、客人たちも、「存分に無条件に、志をおうけ下されて」の意味を、「以てはず」で示したのだ。代物で交易すると言ふ意識なくといふことである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
音なればこれも普通の客観的の者ならざるはいふまでもなし。の歌よみはより咎むるにもらず。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
しかし、暫く見詰めているとの砂と入り交って分らなくなりそうになったのでいでまた取り上げた。眼が些っと痛かった。
(新字新仮名) / 横光利一(著)
然ニ先日御申上置候二件の御決、何卒明朝より夜にかけ拝承仕度。、芸州士官の者共も京師の急ニ心せき、出帆の日を相尋られ居申候。彼是の所御察被遣候。
あなた僕の履歴を話せってるの? 話しますとも、き話せっちまいますよ。だって十四にしかならないんですから。別段したも苦労もした事がないんですもの。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
その時われは今の如く、汝はダンテを讀みたるかと問ひぬ。夢中の汝は、今よりにて、我に眞を打ち明け、ハツバス・ダアダアが事をさへ語り出でぬ。何故に覺めたる後には我を隔てんとする。
さん! 丈夫になっていろな。五年や六年位は、に経って了うもの。そのうちに、鶴だの亀らが大きくなったら、俺家もよくなんべから。」
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
えゝゃもうに帰りましょう、まことに飛んだ事をおに入れておの毒に思いますが、わぬでも成りませんから詮方なしにお知らせ申した訳で、くまア念仏ども唱えておりなされ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
川塲をして沼田にれば、郡役所、警察署、収税署等の諸員及有志者等、一行の安着を歓迎し、ちに三好屋に於てんなる慰労会されたり。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
「あゝさうですか。いや、今日はお招きにつて有難うございます。僕は、御存じの杉野の息子です。に、いらつしやるのは、唐澤男爵のお嬢さんです。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
偖又大橋文右衞門は支度調ひしかば稻葉家の藩中へと出行しへ彼の油屋五兵衞の番頭久兵衞は入來り文右衞門さんは御家にかと云ながらと上りゆゑ女房お政は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
にはもう幾度勝負をした揚句のついてのこぼれたやつをしたりしてびました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ざれば約々しく腹立ことして家の内静ならず。悪しき事あらば折々言教て誤をべし。少のべからず、心の内にはには行規を堅くて怠らぬ様に使ふべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
便所の外の廊下にてチャント番をして居るその廊下は旅館中の公道で、男女往来るがくにして、便所の内外瓦斯光明昼よりもなりとうかららない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ひとり今朝の腹たち 来
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
朝から酒を飮み、日の暮れぬうちから寢込んで、二人とも夢中になつてゐたもので、少しばかり附いた弟子も、不殘見限つて離れてしまひ、肩を入れた近所の若い者も、り足を絶つて了つた。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
馬の背のような尾根をた上りに登って行く、登るに随うて大樹が次第に稀疎となって、熊笹がだんだん勢をうして来る、案内の人夫連は間断なく熊笹や灌木を切り明けて進む
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)
急に現金に莞爾々々となって、急いで庭へ降りる所を、ポチがさず泥足で飛付く。細い人参程の赤ちゃけた尻尾を懸命にり立って、嬉しそうに瞻上る。視下す。目と目とたりと合う。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
仏鉢はに貴く王これをむるはもっともだが、かの木菟入こそしからぬ、あんなありふれた坊主を一億金代りに受け取ったは大勘違いでなかろうかと。
掃除をしてくれたのに礼もに言わなかったっけ。それから何んだっけ。何時頃にこの前を通るかい。
菟楯(イ)・宇多手(ロ)・得田(ハ)・得田(ニ)・宇多弖(ホ)とあつて、ウタヽと訓まぬ方が正しい。
言語の用語例の推移 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
自省ケレバ千万人エドモ、——イヤ、握手ハマダマダ、ソノノウラノ言葉ヲコソ、「自省カラザレバ、乞食ッテモ、赤面狼狽被告罪人酒屋ム。」
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
人間の面で行ふものとしては、牛系統のものと、簓・編木系統のものと、二つに分つ事が出来ます。
信州新野の雪祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)